ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

出版進捗

講談社BOX版『英国メイドの世界』校了

編集の方から『英国メイドの世界』の校了の連絡がありました。2008年10月末の出版決定以降、実に2年間を費やしたことになりますので、感無量です。 出版予定日の11/11で進行しております。 実際のところ、原稿の量が多すぎたため、確認作業や個別の修正など…

『英国メイドの世界』で描けること・描きたいこと

本日記は、講談社BOXより刊行した資料本『英国メイドの世界』についての情報をご紹介するものです。 英国メイドの世界作者: 久我真樹,撫子凛,宮鼓出版社/メーカー: 講談社発売日: 2010/11/12メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 4人 クリック: 500回この…

『英国メイドの世界』、発売予定日は2010/11/11(木)

ようやく、発売予定日が2010/11/11(木)と決まりました。 講談社BOXメルマガ 119号(講談社BOXサイトの方は11月中旬表記) とはいえ、まだ校了していませんので、作業が残っています。編集の方にうかがった範囲の最新情報では640〜648ページらしいです。全…

『英国メイドの世界』で提供したい読書体験と表現の環境

イギリスの屋敷やメイド、執事の資料本を出版するに際して実現したいことはいくつかありますが、「本を読む環境」という点で2つあります。1つ目は「資料を通じて異なる光を当て、読者の視点を変える」ことです。 『エアーズ家の没落』や『半身』、『荊の城』…

『英国メイドの世界』(講談社BOX版)の参考資料リスト更新

端的にいえばページ数の問題で、現在準備中の『英国メイドの世界』巻末で、参考文献一覧すべてを掲載できません。そこで書籍の方は引用した資料、特に影響を受けたものに絞ることになりました。数量は絞って120ぐらいです。(一度絞ったときには240ぐらい) …

『英国メイドの世界』の出版予定は11月で現在調整中

最近、この辺りの更新をできていませんでしたが、しっかりと進んでいます。プロフィール、図やデザイン、まえがき、あとがき、写真のキャプション等、非常に細かいところの詰めが入っていて、実際の原稿を書く作業はほとんど終わっています。 今のところ、10…

現状のまま進めば9月末校了・2010年10月刊行

担当の方より、確度が高い情報として、「現状のまま進めば9月末校了・10月刊行」との話をいただきました。ほぼ原稿は書き終わっており、あとは全体との調整やバランスを見ながら校正で指摘された箇所の修正を行う、図版デザインの確認、写真資料のキャプショ…

近況など

お久しぶりです、と自分のブログに書くのもなんですが、『英国メイドの世界』最終章の確定に時間がかかっていて、出版の進捗も遅れています。既に講談社BOXのサイトでは8月の刊行予定物が掲載されていますが、そこに載っていないので、10月ぐらいになるかと…

発売時期は2010年07月末〜08月か

最近、ようやく使用人の職種の最終稿がひとつ仕上がってきました。ここに至るまでのプロセスは非常に長く、自分が同人誌を作ってから丸2年を必要としています。総ページ数が600ページになっている現状、作業量は膨大です。原稿の多くは自分の手を離れました…

2010年07月に向けて準備中

今回の出版、校正で時間がかかっています。06〜07月予定でしたが、多分07月で進んでいくと思います。このところ、担当編集の方とも終わりに向けた話が出来るようになっているので、あともう少しです。 校正で時間がかかっているのを何度もブログで伝えていま…

『英国メイドの世界』出版告知&2010年夏予定で進捗中

(※2010年10月現在、11月になりそうです。) 2009年夏コミにて出版決定を発表し、11月には講談社BOXと社名を発表しましたが、いろいろと作業が膨らみ過ぎたことで発売時期が遅れ(2009年11月→2010年春)、正式なスケジュールが見え始めた新年度、本日の講談…

『英国メイドの世界』スケジュール:6月目途で進行中

編集部に打ち合わせに出かけて進捗を確認してきました。 発売時期を気にしている読者の方は少ないと思いますが、春予定から初夏ぐらいになりそうです。 前回報告と遅れの原因はあまり変わらず 進捗としては、3月半ばに編集部の方から公式に『英国メイドの世…

原稿はほぼ終了+校正待ち+図版写真の調整中

久しぶりの出版進捗です。 作業進捗 現在、ゼロから原稿を書き出す部分はほぼ終了しました。1年以上この作業に費やしてきましたが、特に歴史部分は初めて書くことが多く、質的な面で書き直しや再構築が重なり、今もいくつかはチェックしてもらっています。 …

「個人のコレクション」から「公開する博物館」へ

出版準備はいくつかの作業に分かれて、並行して進んでいます。 ゼロからの書き起こし もっとも自分の作業分量が多いのはこの部分です。以前調べ切れなかったことや、20世紀の使用人事情を正確性高く理解するため、貴族の衰退に関する資料や、労働者階級の女…

講談社BOXから『英国メイドの世界』を来年春予定で出版します

2009年08月に「出版決定」の話を書きました。今回はその続きとして、出版社名告知のOKを貰いましたので、書きます。(2010/11/06追記:『英国メイドの世界』、発売予定日は2010/11/11(木)です) 講談社BOX レーベルとしては奈須きのこ先生、西尾維新先生、…

視点切り替えの難しさ・TRPGユーザとSLGユーザ

今まで、基本的に家事使用人を見る視点は、「個人」を軸にしていました。多分、それが自分の強みでもあり、個性であるとも思います。元々屋敷に興味があって、そこに生きたのは誰で、働いていたのはこの人である、というふうに、「自分がそこにいるものとし…

使用人の歴史・佳境と、書籍として伝えることの再整理中

限られた時間で劇的にインプット&アウトプット中なので諸々、出力できていないものも多いのですが、今は歴史に集中しています。 最近、鬼のようにヴィクトリア朝書籍ばかり読んでいるので、心のスペースが埋まりかけています。自分の英国史理解レベルが上が…

知をつなげていく

web拍手ありがとうございます! >2009/10/13 20時 >拍手から失礼します。十年以上前、『エヴァンゲリオン・スタイル』という分析本で、 >まさしく『倒錯の偶像』を援用して綾波レイに熱狂するファンの心理を分析していた方がいたことを思い出しました。 >「…

すべてが繋がっていく

最近はインプットが多すぎて処理に時間がかかっていますが、英国カントリーハウスに仕えた使用人、そして中産階級の元で働いた彼女たちの歴史を、断片的なものではなく、通史的な流れの中で書けそうです。 もう少し熟成に時間はかかりますが、現時点で揃えら…

使用人の歴史へ・補い合う資料たちと知の連鎖

残りの大きな原稿は使用人の歴史だけで、18世紀を起点にしたものへの再構築を行う為、資料を精読中です。ヴィクトリア朝は最盛期であっても、「資料が残っている最盛期」でもあり、それ以前が栄えていなかったという話でもありません。使用人の参考資料のほ…

出版社名公開は12月・現在はテキスト原稿終盤

原稿の話 今のところ、『英国メイドの世界』で扱った使用人の職種に、7巻で扱った男性使用人(ボーイ・フットマン・ゲームキーパー・コーチマン/グルーム・ガーデナー)を追加する予定です。方向性は「屋敷で働く使用人の仕事大全」のようなもので、『英国…

『英国メイドの世界』来年3〜4月目処で進行中になりました

近況報告です。 先日、編集部に打ち合わせにいきました。 年内出版の予定で昨年から編集の方と話を進めていましたが、自分の方で追加修正した原稿の量が想定より膨らみ過ぎ、校正が追いついていない状況となりました。原因は幾つかありますが、「原稿が当初…

「使用人の歴史」の書き直し中

『英国メイドの世界』の最初の方の章、「使用人の歴史」を見直しています。同人誌ということと、「人がやっていることはしたくない」こともあったので、この章は『エマ ヴィクトリアンガイド』『図解メイド』『ヴィクトリアン・サーヴァント』を読んでね、と…

『英国メイドの世界』商業出版決定のお知らせ

※2010/11/05追記講談社BOXから『英国メイドの世界』2010/11/11発売予定です。 以下、2009/08/17時点の日記です。 昨年8月に刷りました同人誌『英国メイドの世界』の商業出版について、ご報告いたします。 コミケで先行した理由 こちらは先日のコミックマー…