ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。同人・出版活動の報告を含みます。

新刊紹介 4巻『貴族と使用人(三)』

今回はメイドさん編の後編です。本は二部構成で、前半は「実際にメイドさんがどんな環境で働いていたのか?」を考察し、後半では職種ごとにメイドさんがどんな仕事をしていたのか、創作や資料から具体的な事例を紹介しつつ、解説します。



(ターゲット層)

1:『エマ』の読者の方

2:19世紀イギリス文学に関心のある方

3:アガサ・クリスティーの作品が好きな方

4:メイドさんが好きな方

5:『エマ ヴィクトリアン・ガイド』とは違った情報が欲しい方

6:ファンタジーで描かれる近代的貴族像・暮らしに興味のある方

7:イギリスに旅行して、屋敷や建物に関心のある方(19世紀の?)

8:TRPGスチームパンクやゴーストハンターなど)

9:ヴィクトリア朝エドワード朝が好きな方



情報のカテゴライズの仕方で内容もわかると思いますので、何度か日記に書いていますが、またしても内容の紹介を……微妙に細部で減っています。



第五章 使用人の立場
(概論)
■労働条件と賃金
1:待遇
2:平均的賃金基準
・A:職種(年齢)+職場
・B:技術・経歴
・C:性別
・D:地域+年齢
3:給与と手当て
・A:紅茶/砂糖の手当て(経費削減)
・B:ビール手当て(福利厚生)
・C:洗濯代(経費削減)
・D:食事代(経費削減?福利厚生?)
・E:制服代(男性:必要経費、女性:経費節減)
4:昇給
5:支払方法と受領証
6:役得(Perks)
・チップ
・コミッション
・役得
7:使途
・貯金
・送金
・消費

■使用人としての暮らしと社交
1:仕事時間(月〜日)
2:使用人ホール:仕事の合間、社交の舞台
・A:談話室
・B:集会場
・C:食事
・D:パーティ&ダンス
3:私室
・A:恵まれていない屋敷・普通の邸宅の場合
・B:普通の場合:屋根裏部屋
・C:恵まれている場合
・D:上級使用人
・E:客人の使用人


第六章 メイドさん(料理系)
(種類)
■キッチンメイド
 ・キッチンメイドとは?
 ・家政を二分する勢力と上級職への系譜
  コック、キッチンメイド、スカラリーメイドの位置づけ
 ・キッチンメイドの仕事
 ・日々の料理の準備(朝食〜昼食)
 ・当時の食糧事情
■コック
 ・コックとは?
 ・コックの歴史〜男性使用人
 ・ディナー
 ・旬の食材
 ・役得
スカラリーメイド
スカラリーメイドとは?
・仕事内容
 1・洗い物
  A:食事
  B:調理器具
  C:キッチンや洗い場全体
 2:料理の下拵え
 3:火起こし
・職場〜スカラリーとは?
・食器類・皿・調理器具の洗い方



■スティルルームメイド
・スティルルームメイドとは?
・スティルとは?
・蒸留の技法
・デザート
・スティル・ハウスの器具たち
閑話休題・現存するスティル・ハウス
・女主人からハウスキーパー
・スティルルームメイドの仕事
 A:蒸留業務
 B:デザート・保存食・お菓子の準備
 C:お茶の習慣・その準備
 D:上級使用人の食事では給仕役
 E:ハウスキーパーのサポート・リネンや家財の管理

■デイリーメイド
・デイリーメイドとは?
・イメージとして
・デイリーは女主人にこそふさわしい仕事
・一八世紀:『王族』の時代
・一九世紀:女主人から使用人へ
・デイリーの仕事
 A:デイリー
 B:デイリー・スカラリー
 C:例外? 酪農場
・乳搾り
・乳製品を知る
・『余談:バースとデイリーメイド

予定していたメイド・オブ・オールワークは内容が多岐に及ぶことから、次回以降にしました。実際のところ屋敷が舞台である以上、メイド・オブ・オールワークは存在しないのです。屋敷では様々なメイドに細分化される仕事を、中流階級の家庭ではひとりでこなしたメイドが、使用人の仲では多くを占めていたことを、心に留めていただければと思います。



現時点では。