ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。同人・出版活動の報告を含みます。

コミックマーケット67 無事終了

本日は非常に寒く、混雑する中、スペースまでお越しいただき、誠にありがとうございます。既刊一式や新刊をお買い求めいただいた方、ご友人に頼まれて自分の分も、という方など、様々な形で手にとっていただけたこと、制作者としての冥利に尽きます。



英国に存在したメイドの姿を追い求めつつ、それによって「彼女たちが仕えた人々の生活が浮かび上がる」(ことを理想とする)当同人誌、お楽しみいただければ幸いです。



在庫問題〜ジャンルの流れが読めませんでした

さて、既刊6種類のうち、実に4冊で完売してしまったこと、申し訳なく思います。増刷や補充は別のイベントで行いますので、ご了承下さい。



元々、どれぐらい売れるのか、まったくわからずに初めて直接参加した2002年は予想外に好評につき、1巻・2巻が完売する結果となりました。その後の夏は「今度は大丈夫だろう」と大目の部数で臨みましたが、そこでも完売が続きました。



それからは「極限まで行ってみよう」と、「完売しない」ことを目的に在庫を抱え、大部数を持ち込む方式で臨んでいました。2003年は良かったものの、2004年の始まりは暗澹たるものでした。



2004年コミティアダンボール4箱(これは純粋に判断ミスですが)、勢いのあったはずの夏コミでも5箱という持ち帰りが発生し、風向きが変化したと感じました。「既刊需要に限界=このジャンルに興味のある人には、もう出回っている」「現実的に、これ以上持ち帰るリスクは負えない」結果が、数字で出ました。そこで、今年の冬コミは「夏に売れた部数に基づき、そこに上乗せ」した冊数にしました。



それが、理由は本当にわからないのですが(二日開催?年末?天候?『エマ』アニメ化?いつもと違う中心に近い列?)、今年の冬は夏より既刊をお買い求め下さる方・足を運んで下さる方が増え、予想を上回った結果となりました。この点については本当に申し訳ないのですが、ジャンルの勢いや地形効果が「水物」過ぎ、もはや対応出来ません。



次回は2月のコミティア、3月のコミケットスペシャル4に参加予定で、その中で既刊は揃えますので、そちらの方でまたお越しいただければ幸いです。もう「奇々怪々」(平沼騏一郎)なジャンルの動向です……



今日印象に残ったこと

話は変わりますが、やはり自分の同人誌が評価していただけるのは嬉しいもので、それが同人イベント参加+コミケの大きさなのだと、あらためて思います。今回もいろいろとありました。



第一に、当同人誌のみの影響では無いのですが、イギリス旅行に行かれる方がいるということです。「旅行に辿り着いていない旅行記」もきちんと写真を載せたり、初心者旅行者がどんな行動をしたのか、どんなトラブルに見舞われたのかなど、今後もご紹介していけたらと思います。ヴィクトリア朝に限らず、イギリスの生活に関心を持っていると、旅行の楽しみが広がります。



第二にホームページを見ていると言って下さっている方が多かったこと。これは今までに無かったことです。「はてな」に移動して露出機会が増え、以前よりも情報共有・資料紹介に力を入れていることが、奏功しているようです。このジャンルというか、方向性を好きな人が増えたらいいなぁと思っていますので、来年も引き続きよろしくお願いします。



第三に、今回4巻で「前書きの引用文」だけを読んで新刊を買われた方がいたことは、嬉しかったです。それに、「こんな本が欲しかった」との言葉もいただき、心に響きました。



その上、トラックバックがあり、何%にせよ自分の本の為にコミケに来て下さったそうです。以前も別の方ですが、掲示板にてやり取りの後、わざわざ来て下さった方がおりましたが、作者としてはとてもありがたいものです。



第四に、久しぶりというのか、同人誌の説明をしたのも楽しかったですね。「どういう本なの?」という質問をされる方が複数名おり、それを通じて、「どんな内容か」「どんな構成か」を話し、「どんなところに興味があるのか」という反応も得られ、いい経験となりました。



こういった「これから興味を持つ方」との会話には、次に繋がるヒントが込められていることもありますので、今後も続けられたらなぁと思います。



とはいえ、「6種類あるので、どれから買っていいのかわからない」という質問が根っこにあり、そこが解決されなければならないのですが……その点では、今後は位置づけが曖昧で実験的な外伝を廃止し、本編に絞っていこうかと思います。



また、話をしていて、忘れていることや知らないこともまだまだ多く、自分は途上である身に過ぎないと痛感します。研究というと大げさですが、実際は様々なニュースサイトが「面白いニュースを人に伝えたい」と思うように、「メイドさんには、こんな話題やエピソードや面白い資料がある」と紹介しているのが、今の自分に近いものではないでしょうか。



創作ジャンルで創作も載せていますが、例えば劇的に素晴らしい物語が書けるかどうかは、正直、自信がありません。しかし、わかりやすく伝えること、整理・分類すること、興味を持つこと、情報収集することについては、向いていると思います。



小説を書くこと、それは文章で伝えたい何かがある結果ですが、それが面白いかどうか、今の自分には、難しい現実ではあります。努力して報われるかわからない、けれど努力しなければそこに辿り着けない世界ではあるので、精進して、来年も頑張ります。小説を書く為に調べている成果を同人誌にしているものの、果たして、書きたいオリジナルには辿り着けるのでしょうか?



謎のポストカード

おばあさんが肉に何かをかけている、天井には円形の車輪があり、中には犬をかたどった白い像がある、というポストカードをスペースに飾っていました。あれは新刊の中でふれている道具です。



『図説イギリスの生活誌』にも出ていますが、当時、肉をローストする際に、均一に焼けるよう様々に配慮しました。その結果、肉を何らかの動力(ゼンマイや暖炉で温められた空気の上昇気流を利用した風車)で回転させる道具が発明されました。



その中のひとつが、「車輪の中に犬を入れて、その回転で肉を回す」、というあの道具なのです。なんとも不思議な道具です。次回以降も置いていますので、興味のある方はご覧下さい。バースにあるロイヤルクレッセント一番地のキッチンを写したものです。



コミケットスペシャル4に向けて

本日、ポストカードの配布に協力させていただきましたが、合同誌のようなものに初めて参加することになりそうです。細かい話は後日に……



コミケ締めの言葉

ということで、コミケで経験したことやサークル側の視点などで長々と書きました。コミケの熱で酔っています。



資料本はある種、野菜を作るのに似ています。創作物として「生野菜を味わう」部分と、前回同人誌や創作の資料として使っていただいたように、資料として「料理に使われる素材」の部分があります。どちらにせよ、作った野菜が喜んでいただけたかは気になるところですので、プラスに使っていただければ、幸いです。



明日は今年の「本」「映像」「イベント」での三大ニュースや総括、それに来年の活動予定や方針などを書いていきます。ここ数年、大晦日はそんなのばっかりです。また、同人誌で何度か取り上げている(正確には「取り上げている資料本で」取り上げている)イギリスの女性作家の英書が最近届いたので、その感想も記そうかと思います。



本日はありがとうございました!