ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『はいからさんが通る』

はいからさんが通る(1) (講談社漫画文庫)



子供の頃に見たアニメのひとつです。歌は今でも耳に残っています。十年近く前、漫画文庫で復刻したのを機に買いました。それまで原作も結末も知りませんでした。主人公で、強烈なキャラクターの「紅緒さん」のファンですが、久しぶりに読み直してみると、素敵なほどに「屋敷」「華族」「許婚」と、盛りだくさんです。



伊集院家の屋敷にはハウスキーパーらしき家政の統括者・如月がいたり、メイドがいたり。75年ぐらいからの連載っぽいのですが、その頃にはもうメイドのイメージは伝わっていたんですね。ちょうどイギリスでは70年代にドラマ『Upstairs Downstairs』が放送されたり、研究書の多くもその時期に書かれていたりとブームがありました。



そうしたイギリスの影響を受けたのかは知りませんが、コミックスに出てくるメイド服はクラシカルなデザインをしています。それに蘭丸、メイドになって屋敷に潜入していましたね。大正ロマンです、はい。先駆けています。



それに関連して、同じく学園モノ『魔風恋風』(ASIN:4003111419 )を古本屋で見つけたものの……時代が時代だけに、読むのが難しそうです。