ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『Fate/stay night』をやってみたら、意外なところでイギリスに出会う

忙しい理由は仕事だけではなく、3日間かけてこのゲームをやっていたからです。友人の間で去年『ひぐらし』や『ハルヒ』が盛り上がっていた頃、特に気にもせずにいましたが、今年になって「それだけ薦めるならば」と見たところ、どちらもいい作品でした。



人が薦めるものにはエネルギーがあるんだなぁと当たり前のことを感じ、そこで、『ひぐらし』以前に同人界に衝撃を与えた『TYPE MOON』の作品に接してみようと思いましたが、『月姫』は入手できず(その後、友人から借りました)、『Fate/stay night』を購入しました。



ちょうど入稿の忙しい時期だったのでしばらく放置していましたが、落ち着いた最近に始めたところ、またしても引き込まれました。とにかく好きになれるキャラクターに久しぶりに出会ったのが、大きな収穫でした。



セイバーさんは非常に凛々しく芯が通っていて、あまり見ないキャラクターでした。アーチャーも背中がかっこいいです。他にもいろいろとありますが、持ってかれますね、いろいろと。音楽と画面の構図や切り替え、効果音、そして膨大なテキスト。『ひぐらし』もそうでしたが、ノベルゲームのジャンルとして、表現手段としてのすごさを体感しました。



少し面白かったのが、このゲームをやっていて登場した屋敷の風景に見覚えがあったことです。イリヤの城の玄関ホール(アーチャーとバーサーカーが戦ったところ)は『図説 英国貴族の城館―カントリー・ハウスのすべて』の表紙の写真です(屋敷名:Chatsworth)。



図説 英国貴族の城館―カントリー・ハウスのすべて (ふくろうの本)



また、もうひとつ屋敷の中として出てくる廊下のようなところは同じくこの本に出ている「ハドン・ホール」のギャラリーです。



ならばと思って主人公が捕まる部屋にも記憶があったような気がして本を読み直すと、それは「ノステル・プライアリ」のステイト・ドレッシング・ルームの写真を、反転させて天蓋つきベッドのカーテンを取り除いたデザイン、となっていました。



屋敷の外観は記憶の引き出しには無かったのでわかりませんでしたが、屋敷の資料は意外と探すと少なく、しかもそれがカラーになると限られています。実物に興味のある方は、こちらの本をオススメします。



図説 英国貴族の城館―カントリー・ハウスのすべて (ふくろうの本)

図説 英国貴族の城館―カントリー・ハウスのすべて (ふくろうの本)





こういうゲームをやっていて、偶然出会うのがなんとも言えませんが、お屋敷ゲーム、作ってみたくなりました。ただひたすら屋敷のあちこちを歩き回れる、そんなゲームを……