ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。同人・出版活動の報告を含みます。

待望のメイドさんの手記『Every Other Sunday』届く

この前、「届いていないよ」とメールを送ったところ、2日後にレスがありました。で、その2日後、待望の本が届きました。その旨を先方に書いたところ、即座に「Great!」というメールが。しっかりしていることに、その次には「AMAZONのFeedbackよろしくね」と(笑)



担当の人、面白いです。



早速、評価しましたとも。



今回買った本はこの前取り上げた1906年生まれのメイドさんの手記です。こっちがメインで、メイド時代を振り返ったものになります。彼女は頭がよく、高校も卒業して大学に奨学金で行けそうだったのですが、経済的な事情でメイドになりました。



お父さんがいわゆる駄目な人で、出稼ぎに出てもお酒に使って送金しないのです。お母さんは教育を受ける機会も無く、メイドになった人なので、「自慢の頭のいい娘」がメイドという同じ道を選んだとき、哀しい思いをしたとか。



大学の奨学金をもらえるぐらい、という比喩は適切ではないかもしれませんが、彼女の文章は実に読みやすく、面白いです。これまでメイドの手記と言えば『Below Stairs』のMargaret Powellが有名でしたが、彼女のような反抗心も無く、自分の目の前に開かれた新しい世界を屈折せず、虚心に眺めている感じがします。(まだちゃんと読んでませんので、褒めすぎかもしれませんが)



Margaret Powellもお金があれば進学できたと言うメイドさんですから、頭のいいメイドさんは文才もあったのでしょうか? 同じ世界を体験しても、経験として残るもの、見える世界、伝えられる世界は違うのかなと思った次第です。



Margaret Powellが引退後に文章を書き、大学に通ったように、この女性Jean Rennieも引退後は大学に通いました。そのあたりの顛末が、この前書いた「メイドさんのサイン本?」になります。刊行は1955年なので、49歳のときですね。



他にも執事の手記もいろいろと存在は確かめているのですが、なかなかAMAZONに存在せず……どこかイギリスの大学に留学して、図書館に篭りたい気分です。



Every Other Sunday

Every Other Sunday





日本のAMAZONでも載っていますが、新品が存在するはずもなく、co.ukで頼みました。新品で買えれば定価が激安なので嬉しかったのですが……そんな本ばっかりです。