ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『MAID HACKS』〜本物のメイド100人以上が語る、英国メイドの世界

新刊情報です。



19世紀から20世紀前半、イギリスでメイドや執事として働いた人たちが語ったエピソードを、125本集めました。英書からの翻訳メインで、日本ではほとんど見たことが無い話が中心になっています。



これまでの同人誌とは連続性が無い「外伝」なので、この本一冊のみでも楽しめます。



メイドに興味がない方も、メイドに興味がある方も、「実際に働いていた人たちが、どういう仕事をしていたのか、何を感じていたのか」を知ることで、メイドに抱くイメージが深まる・変わることを期待しています。




メインタイトル:『MAID HACKS』(2008/01/01WEBにて公開により更新)
サブタイトル :「実在の英国メイド・エピソード集」
サイズ    :A5サイズ

ページ数   :92ページ

頒布価格   :500円

頒布時期   :2007/12/31 コミックマーケット73 東ミ16aにて頒布開始



はじめに 
目次

1章:”SHIRLY” WAS NOT THE ONLY MAID 
 001:働きなさい 
 002:面接を受けました 
 003:制服を揃えて 
 004:メイドになるには制服が必要 
 005:メイドさん、お留守番 
 006:制服 
 007:教会へ行くときは控えめに 
 008:休み時間は少なくて 
 009:メイドを終えて 
 010:14歳の「女主人」 

2章:We have worked , They had worked 
 011:お母さんと一緒に面接 
 012:エージェントもいました 
 013:一方、奴隷市場のようなことも 
 014:孤児院の紹介で 
 015:「パパにぶたれる」 
 016:蝋燭の光だけを頼りに働く 
 017:夜に、ひとり泣く 
 018:時間厳守 
 019:火をおこして、水を運んで 
 020:ホームシックでも帰れない
 021:手がひどく荒れてしまいます
 022:農場でも働きました
 023:やっぱり夜遅く、朝早い
 024:それでも仕事はしないと
 025:繰り返す転職の果て
 026:大きな「屋敷」から小さな「家」への転職
 027:職場の悪口を言って、配置転換されて
 028:しっかり仕事しないと駄目
 029:「やり直し」

3章:BETWEEN UPSTAIRS AND DOWNSTAIRS
 030:本当に私を困らせたのは主人ではなく
 031:セクハラ執事としたたかなメイドさん
 032:理不尽上司
 033:コックから逃げました
 034:ハウスメイドにからかわれて解雇されました
 035:今度の上司もあまりいい人ではなかった
 036:態度が違う
 037:下級使用人は上級使用人に仕える
 038:本当の主人が誰か、知っていますか?
 039:神に祈るしかありません
 040:聞こえてくる鍵束の音
 041:「ミルク、温めておきました」
 042:ミルク、もう一杯
 043:お菓子はひとつまで
 044:拾いません
 045:お姉さんと一緒、でも他人行儀

4章:WE LIVED IN THE SAME HOUSE
 046:ミステリの女王も使用人を好きだった
 047:ヴィクトリア女王の夫も語る
 048:侯爵が振り返る、古きよき時代
 049:子爵夫人が語るナニー
 050:メイドを雇う
 051:メイド、鍛えます
 052:メイド養成学校? 人気はNo.1
 053:無理をしてでもメイドを雇いたい
 054:働きたくない職場

5章:WE LIVED IN THE DIFFERENT WORLD
 055:使用人が守るべきルール
 056:主人の顔も知らない
 057:主人たちにとって、使用人は「家具」である
 058:食べるものが違う…… 
 059:転職前から「上流」と「使用人」の区別 
 060:ふたつの世界にある壁 
 061:メイドさんとのお茶会は「特権」 
 062:「手伝うことを許されていなかった」 
 063:かの小説家にもあった話 
 064:階下で大冒険 
 065:スパルタ 
 066:名前を覚えない 
 067:私たちよりいい食事 
 068:「だって、服が欲しいんだもの」 
 069:けちにも程がある 
 070:リロード! リロード! 

6章:LIFE WAS NOT SO BAD 
 071:優雅なお茶会 
 072:メイドではない、本当の「私」 
 073:独特な密会 
 074:僕たちみんな、歌が好き 
 075:楽譜を買って、帰ります 
 076:お姉さんと一緒、歌が好き 
 077:みんなでダンスの練習 
 078:時には怒られましたけど 
 079:歌と踊りが一番楽しい! 
 080:気ままに遊ぶ 
 081:お腹一杯食べました 
 082:お風呂のルールと洗濯物 
 083:クリスマスには素晴らしいプレゼント 
 084:あの時代を振り返ってみて 

7章:UNIQUE
 085:「女王の夫」と呼ばれた使用人 
 086:激怒してもOK。でも、子供に愛称で呼ばれて解雇 
 087:「私は間違っていない」〜主人を訴えた執事 
 088:大学に行けず、メイドになる 
 089:メイドは負けない 
 090:「私は、壁を壊す」 
 091:気に入らない職場だから 
 092:紹介状? そんなのどうにでも出来るわ 
 093:メイドのシルクストッキング 
 094:髪を触らせて欲しいんだが? 
 095:イリーのご先祖?「紳士」がメイドを熱く語る 

8章:CAN'T HELP LOVING YOU 
 096:お腹ぺこぺこメイドさん 
 097:メイドさん、お風呂で眠る 
 098:お金、無くなっちゃいました 
 099:酔ったメイドさん 
 100:神様のユーモア? 
 101:送金します 
 102:大脱走 
 103:私には、必要ないから 

9章:MEMORIES 
 104:お屋敷で働けたことが一番幸せ 
 105:私たちには私たちの居場所があった 
 106:とても素晴らしい時代 
 107:「メイドであることを後悔していない」 
 108:「私はメイドだった過去を話したくない」 
 109:幸せそうだった 
 110:大いなるノスタルジー 
 111:献身、ただ献身 
 112:使用人は家族 
 113:愚直で、どうしようもないほど忠実なメイド 
 114:彼女は私たちの家族 

最終章:"As a maid", She said 
 115:「お役に立たなくなりますから……」 
 116:一途に働いたメイドさんからのアドバイス 
 117:名言を残した執事役の男性 
 118:"As a maid”, She Said 
 119:人間として 
 120:わがままな女主人から尊厳を守ったメイド 
 121:使用人になってみた女性の仕事への意識 
 122:執事の成すべきことは、「統率する」こと 
 123:「どうして私に相談しなかったのですか?」 
 124:メイドから母への手紙 
 125:R.I.P. 

参考文献 
 使用人全般を扱った書籍 
 使用人の手記を紹介する本 
 当時の人が残した言葉 
 映像 
 それ以外 
 筆者が刊行した同人誌で引用したもの 
あとがき