ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。同人・出版活動の報告を含みます。

『Honey Rose』(ハニーローズ)1〜3話読了

ということであけた翌日(上の日記書いていたのが午前一時ぐらい)、心も元気になったので『Honey Rose』を読みました。



正直、驚きました。



Under the Rose』に登場するキャラクターたちの数年後とは聞いていましたが、その間に何があったのかと思えるような人物の変化があります。良くも悪くも、人が変わってしまう、しかしその行間に何があったのかを埋めていくのが読者の想像の楽しみでもあるのかなと。



現在進行中の4巻のネタ晴らしになる(意外な結末)展開もあるので、そこでも驚きましたが、逆に、『Honey Rose』を昔読んでいた人は、久我がこれまでに読んだ感想とは違うものを、抱いていたのかなぁと思います。



どっちが良かったかは、わかりません。



「ゴールを知っていて、迷路を歩くか」(『Honey Rose』から)

「ゴールがあるかも知らずに、歩くか」(『Under the Rose』から)



Under the Rose』にあったような絶望的な感情、激しい応酬などは目立ちません。主人公フィオナ・ロザリンドが伯爵家に引き取られて、伯爵家の家族関係に飲み込まれていくところは、『Under the Rose』の流れを踏襲しています。



少なくとも、どちらかの読者は「片方の楽しさ」を永遠に得られません。『Under the Rose』の「わからなさ」を楽しんでいた久我には、『Honey Rose』がその楽しみを「失わせた」と言えるでしょう。しかし、『Honey Rose』を読むと、これまでわからなかったことが見え、『Under the Rose』を新しい視点で楽しむことが出来る、と思うのです。



女の子に恋して、付き合って、さらに惚れる、みたいなもんでしょうかね?



ただ、『Honey Rose』には昔出会えず、今この時期に出会えたこと自体がファンとしては嬉しい(出版化されていないし、される機会もわからない)ので、最終的な結論としては、『Honey Rose』のおかげで『Under the Rose』が好きになり、『Under the Rose』のおかげで、『Honey Rose』に出会えました。



フィオナが可愛くて、健気で、妹で、泣けるのです。



最近、主に「幸薄い属性」(『Under the Rose』では三つ編みのメイドさん、『若草物語』ではベス、『月姫』では琥珀さん、他、京極作品やドストエフスキーでも同様の傾向)が際立っていましたが、元々持っていた「妹もいいなぁ」という感情が、そこはかとなくヨミガエリマシタ。



続き、早く読みたいです。



Under the Rose』を買った人ならば絶対オススメです。