ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2007年メイド関係ニュース・自分の身に起こったこと編

ネットでの活動や同人活動、それにリアルでの活動を通じて体験してきたことです。



10大ではないのは、思いつかなかったからです。


7位:WhiteBrim様サイト閉鎖

昨日の冬コミでも売り子として参加してくれた友人から何かの拍子に、「そういえば、SweetMaidGardenを超えるイベントはありませんね」と言われました。



今年、ついにサイト自体が存在しなくなりました。



この辺りの顛末は日記に書きましたところ、幸いなことに主催者様よりご連絡いただけました。今年の出来事として、ニュースに入れました。



思い出のSweetMaidGarden


6位:『ひぐらしのなく頃に』に接し、TYPE-MOON作品にも

ある種、今年の「大学生のようにコンテンツを消費した」半分ぐらいの状況を生み出したのが、『ひぐらしのなく頃に』を始めたことにも由来します。



それまで多少偏見を持っていたこともありますが、いざやってみるとすさまじく面白いのです。しかもそれが同人作品だと言うから、二度びっくりです。



ノベルゲームの表現技法(シナリオの疾走感、サウンドの臨場感、BGMの素晴らしさ)にも打ちのめされて、「本」「ゲーム」「映画」、そして「ノベルゲーム」と言ってもいいような、新しい「表現手法に出会った気がします。



同人にはまだまだ可能性があるんだなぁと、感じ入った次第です。



同人ゲーム『ひぐらしのなく頃に』(2007/01/08日記)


5位:フランス旅行をする

友人に誘われ、行ってきたフランス。そこは世界中の美が集まる場所でした。旅行自体がある種の「体験」ですが、「体験」を人生に生きる「経験」に出来るかは、個人次第です。どんなに旅行しようが学べない人は学べず、旅行しなくても学べる人は学べます。



久我がどっちかはわかりませんが、視野が広がったのは事実です。実際にいってみて、街を歩いたことは、自分自身を豊かにしてくれました。心が荒んでいた時期でもありますので。



最終的な感想としては、「英語はやっぱり必須だなぁ」と。伝えたいことがあっても伝える言葉が無いのは、辛いです。



旅行記での日記内検索結果



フランスで『シャーリー』に出会えたのは運命でしょうか(笑)



『シャーリー』フランス語版(2007/09/01日記)


4位:コミックマーケット11回目&12冊目

同人活動も2000年から始まっています。コミケへの参加は2002年冬コミから、以来、11回連続で当選しています。そして毎回新刊を出し続けて、どうにか、続けてこれました。(総印刷部数は今回ので総計6000冊ぐらいになったかもしれません)



仕事が忙しい中、コンスタントに同人誌を作り続けられるのも、イベント会場という場と、そこに集まって下さる方々がいればこそです。やっぱり、わざわざ人生の限られた時間の中、「自分の発行する情報」に足を運んで下さる方々と向かい合えるのは、幸せなことだと思います。



三十歳を過ぎたら絶対止めていると思っていましたが、このペースではまだまだ続けそうです。支えてくれる友人や、同じ同人ジャンルにて表現を行う方々のエネルギー、そして感想を下さる読者の方があって続いていることです。



同人イベントについての日記内検索結果


3位:日本最高レベル(2007年時点)の執事解説を書けたこと

自己満足ではありますが、2007年夏の新刊で、2002年に描いた「執事解説」を書き直し、現時点のレベルで再構築しました。これは、個人的に、また自分が日本で得ている範囲の知識で客観的に見て、日本最高レベルの資料と胸をはれます。



ここに到るには様々な偶然が必要でした。



前に書いた「島本作品」ではありませんが、決して最初から書くのに必要な情報が集まっていたわけではなく、様々に時間を経て、初めて書けるようになったものでした。



初めから出来なかったことが、時間を掛けて、出来るようになる。



それが、嬉しい成功体験です。



[執事]についての日記内検索結果

様々な始まり〜きっかけは偶然や奇跡でも、最後は自分次第


2位:「体験」と様々な繋がり

3位と少し似ているかもしれません。



サークル参加や同人活動はお金を払えば、出来ます。コミケなど当選確率が存在する場合は運も必要ですが、お金があれば同人誌も刷れますし、サークル参加費も出せます。しかし、そこから表現を続けていくことは、お金だけでは出来ません。



時間をかけて、読者の方に「読んでみたい」と思わせる何かを印象付け、また、いい本を作るだけではなくどうしたら読んでもらえるかを考えるなど、時間を費やしたり頭を使って工夫したりしないといけないことも多く、様々な体験が積めます。



げんしけん』の笹原ではありませんが、絵師の方に何かを伝え、こちらのイメージする結果にまで仕上げてもらうのも、相当なコミュニケーション能力が必要です。



そうした体験を出来たことが、久我にとっては大きな財産です。総集編に向けて、これまで関わりを持ってきた方々の力をお借りして、ひとつの本に仕上げることが出来れば、「いい生涯だった」と言えるだけの、「ひとつの答え」を出せるとも思うのです。



そして、そこで築き上げた価値が、参加していただいた方々へ返すことが出来れば、本望です。そこを目指すことを、今年は最大の目標とします。



その過程において、ネットでの活動がどこかで人に繋がっていくのも今回のコミケ73で可視化されて、面白かったです。


1位:『MANOR HOUSE』のSpecialThanksに載る

手前味噌ですが、最も大きなニュースは、「『MANOR HOUSE』日本版発売のプロセスに、わずかながら関われたこと」です。すっかり虜になった作品が、日本語化する。



しかも、その商品化の過程で声がかかり、実際に担当者の方とお会いするところにまで辿り着きました。具体的な協力は残念ながら実現しませんでしたが、SpecialThanksに名前を載せていただけました。



同好の士として尊敬する森薫先生と、村上リコさんと同じ土俵の上にて「すれ違う」ことが出来たのも、自分の同人活動の成果としては悪くない結果だと思います。



「好きを貫く」と言う言葉は、梅田望夫さんの本でよく出てきますが、「それで食べていく」というにはまだまだ工夫の余地がありますし、多分、考え方を変えないと駄目でしょう。



「商売にして、好きなことが言えなくなる」のも嫌ですが、本業を続けながら、それでも少しずつ「好きで食べていける部分」を増やす努力はしていくつもりです。



『MANOR HOUSE』のSpecialThanksに載りました


2008年の展望

自分自身に関すること

2008年のキーワードは、「英語」と「表現」です。2007年は創作も行いましたが、ほとんどそれまでに怠っていた「吸収」をすさまじい勢いで行いました。



聞こえはいいですが、要するに「消費」です。ひたすらに食いまくり、時間を費やし、健康を費やし、その分、心や身体の脂肪がついてしまったかな、というのが本音です。



なので今年は余分な物をそぎ落とし、動きやすい状況になって、ひたすら走り続けようと思います。当面のゴールは総集編であり、その先は英語を「喋れる環境に自分を置く」ことです。



英語が喋れればもっと同人活動を広げられます。


同人「創作」活動に関して

オリジナルの創作部分は、マニアック路線に行っても読者がいないので、読みやすく共感されやすい題材で、うまくヴィクトリア朝やメイドを絡められるような構築を目指してみます。これは、久しぶりにどこかに応募する用の題材として考えます。



もうひとつ、『ヴィクトリア朝の暮らし8巻』の続きに関しては、紙媒体ではコスト的に難しいと思うので、ウェブかデジタルに限定するつもりです。元々短編集の連作を目指していたので、その方向で自由に更新できる形で、進めます。



最後に、『ヴィクトリア朝の暮らし』シリーズの根幹を成していた「公爵家の物語」は設定を見直し、総集編にてなんとかまとめあげるつもりです。


同人「資料」活動に関して

だいたい欲しい資料は手元に揃っています。これで80点以上は取れます。なので復習をしっかり、資料を読み込んで、「原典資料への回帰」がキーワードです。



三が日の今日は、これから資料翻訳と創作を行います。30分でもいいので、まず続けることを心がけて。