ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

読者の方を思い描けばこそ、出来ることがある

年2回、読者の方と出会える、自分の同人誌をお披露目できる数少ない機会です。今の自分にとって、最も重要な時間です。



新刊はすべてコミケ向けに作っており、コミケは言わば自分の同人誌すべての誕生の場です。これで14冊目となる新刊をデビューさせられます。今までコミケ参加で、新刊を落としたことは一度もありません。



本を刊行し続けることにこそ、自分にとっての同人活動の意味があると思います。それは、読者の方との出会いへの期待と、コミケという場所への敬意、それに自分の限界への挑戦です。読者の顔が思い描けると、締切りがあると、創作への想いは強くなります。



やりたいこと・作りたいことは多すぎて、時間が足りません。久我は以前より、何よりも創作を優先させてきましたが、それでもまだ足りません。



久我にとって同人は孤独な作業で、自分が手を動かさなければ何も生まれません。しかし、手を動かし、時間を作れば、出来ます。人の手を借りることはあっても、最後は自分が動くしかありません。それが辛いと思ったことは何度もありますが、楽しいことの方が多かったです。



そもそも、自分が欲しい本は、自分でしか作り出せないのですから、ならば自分が手を動かす時間を作ることこそが最優先されます。



その想いは今も変わっていません。



思えば、2002年のサークル初参加から丸6年が経過します。あの時にスペースを訪れてくださった方々がいなければ、こうも長くは続けられませんでした。毎回訪れている皆様がいればこそ、総集編という普通に考えたら作れない同人誌に、時間・コスト・情熱を投資できました。



読者の方の為に書くと言うものではなく、自己満足の為に作っています。しかし、読者の方を思い描きながら作ることで、自分が伝えたいことを伝えられるように意識でき、「表現としての自己満足」に陥らず、バランスをある程度、保てているとも思いますし、驚かせたい、楽しませたいという気持ちが創作を続ける力になります。



そもそも普段から来てくださっている方々がいなければ、総集編は生まれませんでした。誰に書いていいのかが見えていたというのは、自分にとって大きな強みですし、迷いを打ち消す自信にもなりました。



総集編の後は燃え尽きた感じもしていますが、もう少し、お付き合いいただければと思います。まだまだ何かすごいものが出てくるかもしれません。八年後かもしれませんが(笑)