ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

本日深夜『日の名残り』放送&執事関連情報

執事やメイドの映画や情報に枯渇していた頃の人間には、懐かしくも原点といえる映画です。



映画天国 「日の名残り」日本テレビ:25:59〜28:00)



地上波は久しぶりでしょうか? 記憶にありません。『エマ』に登場する執事スティーブンスの名前の由来、ともいえますし、海外で執事というと、スティーブンスかJeevesか、といえるぐらいの双璧の片方でしょう。



ハウスキーパー役に光を当てた点でも、稀有な作品ですが、ここで描かれている執事はあくまでも「要素の一部」でもあります。この分析はこちらが参考になります。







(こっちASIN:9784121015891もしれませんが)



で、ものすごい驚いたのが、この筆者である新井先生が、ある出版社のページにて、「執事喫茶訪問」のことを書いているのです。階級に詳しく、英国生活も長い専門の方の視点も興味深いのでご紹介です。



新井潤美「“自分だけ”の存在 執事の魅力」 2008.11.25


日の名残り』は、DVD版もしばらく絶版でしたが、今は数年ぶりに安いのが再販されましたね。







個人的には映画→小説、の順番が良いと思いますが、いずれにせよ「片方だけ」しか知らないのはもったいないので、どちらにも接することを強くオススメします。



日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残り (ハヤカワepi文庫)





久我は過去にスティーブンスと、自分が知った実在の執事の比較を行いました。



『日の名残』、或いは「上級使用人・執事」補遺(2007/02/11)



これをベースにしたテキストは完成し、同人誌『英国メイドの世界』の執事解説にて考察を終わらせていますが、映画を見た後にお読みいただければと思います。



なんにせよ、未視聴の方は是非お楽しみ下さい。