ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2010年夏コミ新刊/『英国メイドにまつわる7つの話と展望』

夏の新刊は冬コミ準備号(白黒・オフセットの冊子)になります。


仕様

タイトル:英国メイドにまつわる7つの話と展望

値段  :100円

サイズ :A5判

ページ数:12ページ(注:白黒・オフセットの冊子)

頒布開始:2010/08/15(日) 西さ19a

     イベント:コミックマーケット78

     委託:なし


制作

筆者     :久我 真樹(サークルSPQR


内容

【1・英国メイドにまつわる7つの話】

○01・メイド服について
○02・「メイド」の種類について
○03・メイドは屋敷に勤めていたのですか?
○04・メイドになったのは若い子ばかり?
○05・メイドはどんな一日を過ごしましたか?
○06・メイドはなぜ雇われたのですか?
○07・メイドの最盛期にヴィクトリア朝が挙げられるのはどうして?

【2・メイド雇用という現象についての展望】

○1・産業社会への転換期の仕事
○2・経済発展と格差
○3・人件費と生活水準の向上
○4・国際化と新しい局面

【3・終わりに】
【4・お知らせ & 次回予告】



誤植について

P.4「上記資料を見ると、1891年には〜」のくだりは、1881年が正しいです。訂正いたします。読者の方よりご指摘いただきました。ありがとうございます。

内容の補足

この夏の新刊はコピー誌となりました。英国メイドに関する基礎的な部分や、『英国メイドの世界』で扱えなかった事項の補足、そして冬コミ刊行予定の「使用人の時代の終わり」に向けて、メイド雇用が生じる社会的背景と衰退の歴史的必然、という部分を考察したテキストを載せています。



これまでの「歴史の中の庶民・個人」「仕事」に特化した部分から、歴史的な全体像の話に踏み込んでいるのでトーンが違っており、好き嫌いが分かれそうですが、メイドに詳しくない方でも興味を持ってもらえるような角度で扱えたと思います。



今回の白黒・オフセットの冊子は、無料配布ではありません。電子書籍でも頒布してみようと思いますが、こちらも有償での配布の予定です。電子書籍版の配布時期は8月末以降ではないかと。



以前の予告では「階下で出会った人々」と題して、実在した使用人の手記に基づき、彼女たち/彼らがどのような家庭環境で育ち、職場を経験し、どの年代を生きたのか、どんな同僚と働いたのかを扱う予定でしたが、今回は十分な時間の確保ができなかったので、次回以降に回します。


これまでの同人誌との関係

単体で完結しています。資料性と歴史性が極めて強く、冬コミに向けた準備号的な位置づけです。『英国メイドの世界』同人版の補足的な内容を含んでいたり、商業版では本のバランスの問題で入りきらなかった「使用人のいた時代の終わり」の詳細部分のアウトライン的な内容を扱っています。





なお、次回の表紙はこんな感じです。夏に向けた新刊準備のうち、表紙だけは仕上げていただいていました。すみません……






表紙デザイン:U様([PICT]



本文イラスト :カズノリ様