ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

目次や情報の見せ方、同人版との相違など補足

目次と、情報の伝え方の特徴、同人版との相違をここでは扱います。実物の目次やデザイン、本の雰囲気は『英国メイドの世界』久我真樹 立ち読みで10ページ分を確認できますので、ご参照ください。



※この日記は「『英国メイドの世界』で描けること・描きたいこと」の一項目です。


『英国メイドの世界』目次

  • はじめに
  • 第一章 英国使用人の世界
    • 1・英国使用人の世界
    • 2・最盛期を迎えたヴィクトリア朝
    • 3・労働市場の需要と供給
    • 4・使用人の職場環境
    • 5・上級使用人と下級使用人
  • Column 1.様々な使用人の分類方法
  • 第二章 使用人の人生設計
    • 1・使用人の人生設計
    • 2・使用人の就業事情
    • 3・使用人の労働条件
    • 4・キャリア戦略や転職事情
  • Column 2.現代と比較した社会保障
  • 第三章 家政系メイド
    • ハウスメイド(housemaid)
    • パーラーメイド(parlour maid)
    • ナースメイド(nurse/nurse maid)
    • ランドリーメイド(laundry maid)
  • Column 3.使用人の恋愛事情
  • 第四章 料理系メイド
    • スカラリーメイド(scullery maid)
    • キッチンメイド(kitchen maid)
    • コック(cook)
    • デイリーメイド(dairy maid)
    • スティルルームメイド(still-room maid)
  • Column 4.家族との別離と再会
  • 第五章 男性使用人
    • ボーイ(boy)
    • フットマン(footman)
    • ゲームキーパー(gamekeeper)
    • コーチマン・グルーム(coach man/groom)
    • ガーデナー(gardener)
  • Column 5.鳴り響くベル
  • 第六章 上級使用人
    • 侍女(lady's maid)
    • ヴァレット(valet)
    • ハウスキーパー(housekeeper)
    • 執事(butler/house steward)
  • Column 6.同僚との人間関係
  • 第七章 使用人の暮らし
    • 1・使用人の制服事情
    • 2・使用人の食事
    • 3・使用人の過ごした場所
    • 4・使用人の過ごした時間
  • オススメ文献
  • Afterward〜終わりに
  • 参考文献


『英国メイドの世界』のテキスト構造

基本的には「各章での解説(大中小分類レベル)」「コラムによる補足」「それ以外」の3つの構成をしています。章のうち、メインとなる職業ごとの解説は、共通した情報の階層構造をしています。これにより、職業ごとの比較や次に何があるのかを理解しやすくなっています。


  • 概要
    • 歴史
    • 種類
    • 制服
  • 仕事の内容
  • 主な特徴
  • エピソード
  • 待遇と将来
  • 終わりに


講談社BOX版と同人版の大きな変更点

以下のテキストは同人版との相違点を示すものです。基本的な骨格は同人版に依拠していますが、内容については読みやすさ・分かりやすさを優先した改訂をしています。同人版をお持ちの方はご参照ください。



また、読みやすくなる・分かりやすくなることで「内容が浅くなる」ことはありませんので、引き続き、今までに同人誌をお買いいただいたようなメイドへの関心が高い方々にも、十分楽しんでいただけるものとなっています。


改訂された事項
  • 縦書きから横書きへ(英語表記の読みやすさのため)
  • プロによる編集・文章校正
  • 読みやすいデザイン
  • エピソードの詰め込みすぎや読みにくさの除外
  • イラストの差し替え
  • 大幅な書き直し(約1.5年)


追加された事項
  • 当時の屋敷や実在した使用人の写真・図版資料の追加
  • 同人誌7巻『忠実な使用人』から「男性使用人」を追加・大幅改訂
  • コラム6本の追加
  • 参考資料の増加:50冊程度


削除された事項
  • 職種ごとの解説の前に入れた短編小説
  • テキスト+イラスト「文学とメイドさん
  • ゲストの方から寄稿いただいたイラストと原稿
  • 多すぎたエピソードや、関連性の薄いトピック


出版社から出たことでの具体的に大きな変更点・改善点

出版社から出ることで同人誌はどう変わったか?(2010/12/07)