ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『英国メイドの世界』発売5日目で増刷決定・第二刷の見本誌届く







発売後に一部店舗での完売が続いた『英国メイドの世界』ですが、初動が想定以上に好調だったため、発売5日目の11/15(月)の夜に担当編集さんからお電話があり、増刷の話をいただきました。



これまでお買い求めいただいた方々、書店にてプッシュしていただいた店員の皆様、そして取り上げてくださった方たちへ、感謝いたします。誠にありがとうございます!



この再版準備に時間がかかり、AMAZONでは在庫切れが続いておりますが、本日私の手元に第二刷の見本(上記写真は奥付)が届きましたので、近日中に在庫が回復する予定です。長い間、お待たせいたしましたことにお詫びを申し上げると共に、お求めいただけたことで次に繋がりました。御礼申し上げます。本書が売れれば次の話も出てきますし、メイド研究へ費やせる時間の確保がしやすくなります。



英国メイドの世界

英国メイドの世界




読み物としての楽しみ方

『英国メイドの世界』の感想としては、早いタイミングから「読みやすい」「読み終わった」との声も散見しておりますし、内容については同人版を遥かに超える品質に仕上がっています。講談社という出版社の力を、多くの人の手が入ることの価値を、筆者として感じ入る次第です。



一気に読もうとせず、気になったところから読み始めることも出来ますので、「辞典」のようではありますが、「読み物」として十分に楽しんでいただけますので、興味のある方は是非、お読み下さい。


創作としても、好きをシェアする「場」としても

また、私自身がそもそも創作をする資料とするために作った本でもあるので、物を作る方が知りたいディテールに徹底的にこだわっています。本書は初心者の方々に向けた「分かりやすさ」を大切に作られていますが、極めて実用性が高い本ともなっていますので、この本が創作のきっかけとなることを、願っております。



私は、本書を気に入っていただける可能性がある方々に、なるべく多く見つけて欲しいと思っております。ただ、私の告知能力では範囲と方向性に限界がありますので、既に本書をお読みの方で気に入ったところがあった方は、その魅力を情報発信していただけると助かります。告知しているつもりでも、届かない情報の方が多いです。



『英国メイドの世界』をお買い求めいただいた方々は、ここで描かれる世界を好まれていると思います。こうした好きをシェアできる環境は素晴らしいと、私はシャッツキステとのコラボイベントでであった読者の方々や、イベントを訪問された方の感想を通じて、より実感しました。本書は「きっかけ」になりえるものだと思いますし、いわゆる「メイド」に詳しくない方でも、十分に楽しめる内容となっていますので、(その価値はあると思いますが、値段を除いて)敷居は低いと思います。



『英国メイドの世界』を読む人が増大すれば、屋敷の構造を分かる読者も増え、たとえば「ハウスキーパー」といったときに「メイドを束ねる人」「鍵束」などのイメージが作家と読者で共有され、特に説明が要らなくなるような環境を、数年後を目処に目指しています。



最後に、以下の本に興味を持つ方にも、本書は向いているのかもしれませんので、取り上げておきます。



一〇〇年前の女の子

一〇〇年前の女の子