ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。同人・出版活動の報告を含みます。

新刊『メイドイメージの大国ニッポン 漫画・ラノベ編』

サークルSPQRの夏の新刊は『メイドイメージの大国ニッポン 漫画・ラノベ編』となります。通巻では20冊目です。






「メイドイメージ」
by umegrafix on pixiv



仕様

タイトル:『メイドイメージの大国ニッポン 漫画・ラノベ編』

値段  :200円

サイズ :A5判

ページ数:44ページ

頒布開始:2012/09/02(日) コミティア101 ち16a

委託  :行いません。


制作者情報

筆者     :久我 真樹(サークルSPQR

表紙イラスト/デザイン :umegrafix 様



同人誌の紹介

メイドブームとは何か?

それがどのように表現に影響を与えたのか?



メイドブームを1993年の『黒猫館』のリバイバルを起点とするならば([特集]第1期メイドブーム「日本のメイドさん」確立へ(1990年代))、実に20年近くが経過しようとしています。



メイド表現自体は現在進行形で次々と新しい表現が生まれていますが、同時代を生きた人間として、10年後や20年後に研究したい人に向けて、何かしら現在の風景を残しておきたいとの気持ちが私の中にあります。



私は2010年ぐらいから、「メイド」との言葉と、それに伴う多様なイメージへの関心を特に深めました。「英国メイド」にまつわる本を出した結果、その本がどのように受け止められるかを知る機会に恵まれ、そこに強い関心を持ったからです。また、メイドブームに関する情報も集まりやすくなりました。



しかし、実際に調べていくと、もっと早い時期に興味を持っていればと思うことも多々あり、何よりも資料の少なさに歯噛みする思いもしました。そこで、今時点で私が出来る限りの作業をして、後の世代に託そうと考えました。叩き台があればそこから広げることは、少なくともないときよりも進めやすくなるからです。



10年後に読んでくれる人がいることを願って

イメージの中のメイド/メイドが「いて」「いない」現代日本の風景

世の中に伝わる「メイド・イメージ」の強さと、執事軸の伝え方など)。



そうした、「日本で把握できるメイドイメージ」を描き出す試みの一環として、1990年代〜2010年代までの日本で描かれた、漫画やライトノベルにおけるメイド表現を抽出・整理しました。



メイドブームの影響からメイドが主役の作品が多数生まれていく中、表現の幅が広がり、メイド服を着たキャラクターが「日常」「学園モノ」作品へと進出を遂げるのみならず、かつては目立たなかったファンタジー作品にも登場していった側面を照らしだします。



しかし、多様なイメージが存在することをまとめておこうと思ったものの、あまりにも膨大すぎました。とてもひとりでは照らしえるものでは無いですし、世の中すべてのコンテンツがデジタル化して、キーワードや画像検索でメイドを調べるのが容易になるまで、人間の記憶や労力の介在なしには描き得ないものかもしれません。ただ、まずそこに巨大な「深海」があることを、私は示したいと思うのです。



メイドブームとは何か?

それがどのように表現に影響を与えたのか?



本書は、議論の叩き台を目指し、形にすることから始めました。時間的都合で「漫画」「ライトノベル」(の一部)に限られますが、今後、アニメ、雑誌メディアやコスプレ・メイド喫茶などにも広げたいと思っていますし、私以外の方による研究への参入を心待ちしています。



本当は現代メイド事情や、近代英国の屋敷経営などの話にもっと踏み込みたいのですが、この「宿題」を片付けるまでは、ある程度、そちらの方は緩やかに。

既刊の紹介・振り返り

同人誌既刊

2001〜2006年までの同人誌紹介:メイドさんを追いかけた六年〜同人誌で振り返る(2006/12/28)

2007〜2009年までの同人誌紹介:2007〜2009年の新刊/9年間の同人活動を振り返る(2009/12/28)



同人誌一覧