ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2009-05-01から1ヶ月間の記事一覧

もうひとつのキャリア〜お金の話が出来る執事

最近、新しく執事の手記を入手しました。1940年代に刊行されたようですが、これが今までの執事のイメージが変わるぐらいに視点が違います。彼は公爵家でフットマンも経験しましたし、最終的に執事に落ち着きましたが、その途中で重ねてきたキャリアは異色中…

『Under the Rose』6巻感想〜「変化」していく作品の価値と、登場人物と、読者

ASIN:434481648X:detail 三度ばかり読み直したところで、何度も考えながら、感想を書きます。 そもそも『あんだろ』の難しいところは「謎」が根幹であり、ネタバレをせずに感想を書く難易度が高いのかもしれません。また、作品の位置づけが既存の作品と比較…

偶然、本と出会うのは難しい

Under the Rose 6―春の賛歌 (バーズコミックスデラックス)作者: 船戸明里出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2009/05/23メディア: コミック購入: 11人 クリック: 77回この商品を含むブログ (69件) を見る 読み終えましたが、感想は後日にします。人間…

英語版wiki利用が身近になっていく&GoogleMapは歴史の授業に最適

元々、自分が詳しい領域においては、wikiは使わないようにしています。情報の精度や、その情報の根底になっているもののほとんどが、どこか他の資料に基づくもので、自分が専門とする領域では英書の総合書の方が情報レベルが高く、読みやすいからです。仮に…

『東のエデン』登場アプリは人間をソーシャルブックマークする

『東のエデン』を見ていたら、学生たちが開発したアプリ「東のエデン」でいろいろと妄想してみました。特に事実の裏づけなどはしていませんし、垂れ流しです。 補足:既にそういう発想のサービスがあるようです(はてな経由で知りました) セカイカメラのタ…

ギネスビール社長・初代Iveagh伯爵のGamekeeper

ということで、Gamekeeperにも領域を広げています。最初はWestminster公爵2〜6代目に仕えたGamekeeperの話を読みました。お仕着せがあったり、「数千羽を一日で虐殺した」(=ではその数千羽はどこで調達した?」)という観点での補強資料があったり、領地の…

相互の資料で補い合うことで、多面的に光を当てる

最近、各所へ手を広げているように見えているかもしれませんが、男性使用人の再整理を行っています。『英国メイドの世界』は4〜7年以上前のものを書き直したので「作り変え」になっています。同様に、2007年に作った男性使用人を見直しているのですが、2年…

きっしーさんの小説『イスノキオーバーロード』発売

イスノキオーバーロード (一迅社文庫)作者: 貴島吉志,AKIRA出版社/メーカー: 一迅社発売日: 2009/05/20メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 58回この商品を含むブログ (19件) を見る あんだろの発売よりも前の05/20に、メイドジャンルの同人誌制作を通じて知…

6巻05/23に発売/船戸明里先生サイトに制作ノウハウも

船戸明里先生のサイトにて、あんだろの6巻告知が出ていました。 Under the Rose 6―春の賛歌 (バーズコミックスデラックス)作者: 船戸明里出版社/メーカー: 幻冬舎コミックス発売日: 2009/05/23メディア: コミック購入: 11人 クリック: 77回この商品を含むブ…

屋敷の技術集団ガーデナーとコスト感覚

ここ最近、ガーデナー関連の資料をあさっています。同人誌第七巻『忠実な使用人』の男性使用人で扱った題材です。思考をまとめるために、気づいたことを雑談的に書いていきます。後半ではクリスタルパレス(水晶宮)の設計者であるパクストンについて考察し…

『英国メイドの世界』1.4トン頒布・完全終了

『とらのあな』の委託分も無くなりましたので、『英国メイドの世界』の頒布はこれにて終了となります。初版1000部(2008/08〜10)+増刷400部(2008/11〜2008/05)と、初版は三ヶ月、増刷分は七ヶ月かかりましたが、ほぼ「同人誌として欲しい方」(元々のタ…

コミティア88参加終了/『英国メイドの世界』イベント分完売

本日はスペースにお立ち寄りいただきました皆様、誠にありがとうございます。ブログを見たとお声掛けいただいた方も増えてきて、はてなブックマークの偉大さも思い知りました。 ご挨拶いただいた皆様には、お礼申し上げます。 最近はメイドがある程度一般化…

コミティア88・参加情報

開催日時:2009/05/05(火) 11:00-16:00 スペース:み28b(壁) この日記はイベント参加日05/05にて、05/03にUPしています。 3000サークル・東のホール2つを使っての大規模なイベントになっている五月のコミティア88です。三ヶ月ぶりの参加となりますが、…

こっそりロシア

思うところがあると、いつも司馬遼太郎さんの『坂の上の雲』を読みます。ところが、中学時代に親から買ってもらった単行本版を何かの機会に処分してしまって、手元にありません。図書館で借りようとしたものの、単行本も文庫もどちらも1巻が無く、困りまし…

森薫先生の対談・第三回目(最終回)まで公開と遊牧民族への関心

森薫さん、しおやてるこさん、笠井スイさんによる特別対談 第3回 とのことで、Fellows!公式サイトに出ていました。 遊牧民族に対する森薫先生の想いが語られています。 久我も間違っていたら、遊牧民族の研究をしていました。当時の興味対象は帝政ロシアか、…

1960〜70年代の使用人研究ブームは屋敷の荒廃と表裏一体か?

そもそも、なんでイブリン・ウォーの本を読んだかと言えば。 使用人の歴史を勉強がてら、ちょうど今、1960〜70年代にイギリスでなぜ使用人の資料本が数多く誕生したのか、外堀を埋めている最中です。ある方に、イブリン・ウォーの影響も若干あったのではない…

なぜ執事はデキャンタにワインを入れるのか?

イーヴリン・ウォー (現代英米文学セミナー双書 (19))作者: 小池滋出版社/メーカー: 山口書店発売日: 1983/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 最近の乱読具合はひどく、ここで取り上げている興味の幅が、どれだけ散在しているのか、と思…

夏コミは『完結編準備号』と『執事名鑑』の予定

夏コミの同人誌は「完結編(使用人の終わりの時代)」のつもりでしたが、これまであまり20世紀以降の資料収集に注意を向けてこなかったので、何度も言っていますが、難しそうです。そこで、準備号にしようと思います。 だいたい骨格はイメージできているので…

ガーデナーを調べていたらディナーに繋がる

最近、ヴィクトリア朝のディナーの給仕方法が載っているマニュアルを読み直した後で、ガーデナーの調べ物をしていたところ、この2つが繋がりました。 ディナーで使うテーブルの上を飾り立てる観葉植物や花々を、屋敷のヘッドガーデナーは育てています。執事…