ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

スティルルーム・メイド

久しぶりに同人誌制作作業をしました。まず着手したのはスティルルーム・メイドの解説です。



日記を見ている方には知っている人も多いかと思われるこのメイドですが、簡単に説明すると、「スティル」はStill、「蒸留」を意味します。直訳すれば「蒸留室付メイド」ですが、彼女たちの仕事内容は「ハウスキーパーの補佐」です。



そもそも、「蒸留室とは何なの?」「どうしてそれがハウスキーパーの部屋の隣にあるの?」といった、スティルルームそのものの歴史について、同人誌では解説をしていきます。



今までに確認した範囲で、スティルルームに詳しく言及した和書はわずか一冊です。『英国のカントリー・ハウス』、マーク・ジルアード氏の著作です。そこでも、蒸留室の話は簡単に扱われているだけでした。



しかし今回は、例によって例の如く、マニアックな視点で描かせたら右に出るものがいない、Pamela Sambrook女史の著作から、このStillRoomの歴史や役割の変遷を詳細に説明します。そして、スティルルーム・メイドの仕事内容の解説もしていきます。



今のところ、スティルルームの解説部分は完成し、あとはスティルルーム・メイドの仕事内容を細かく書いたり、どんなものを作っていたのかを紹介できれば、と思います。ひとまず、これからこの部分を締めてしまいます。



残り時間が限られているだけに、明日はデイリーメイドの詳細を詰めなければなりません。