ご縁があって、星海社が復刊する『黒猫館』『続 黒猫館』の解説を寄稿しました。メイドブームで必ず言及される作品の解説ということと、私が選ばれたというところで、メイド的観点と英国的観点での解説を行いました。
倉田悠子さん=紫綬褒章作家・稲葉真弓さんが手がけた、『くりいむレモン』名ノベライズの数々。中古は高騰・払底、長らく復刻が望まれてきました。
— 石川詩悠|星海社 (@seikaisha_iskw) 2020年5月27日
そこで今回は、そんな倉田作品から『黒猫館』『続 黒猫館』を合本、星海社FICTIONSより復刊します。https://t.co/RCAT7lhLChhttps://t.co/d5Q5pcsWGu pic.twitter.com/BKBaLiazKy
倉田悠子『黒猫館・続 黒猫館』、オリジナル版を十全にリスペクトしつつ、「いまの作品」として読んでいただくための座組と装丁でお届けします。
— 石川詩悠|星海社 (@seikaisha_iskw) 2020年5月27日
イラスト:岡崎武士さん @hapoi
解説 :久我真樹さん @kuga_spqr
デザイン:Veiaさん @estudioveia https://t.co/NZ73waNNdu
RTs>星海社による倉田悠子氏の『黒猫館』『続 黒猫館』の復刊に際し、解説を寄稿することとなりました。
— 久我真樹 (@kuga_spqr) 2020年5月27日
伝説的作品の魅力を今に伝える一助となれれば幸いです。 https://t.co/h0NqXx5qKG
解説での広がり
散歩をしている最中に思考が発展することがあり、今日、ぽんと言語化できたのでメモしておきます。限られた分量で書くというところで省いたものと、手元にあった素材が時間を経てぽんと発酵した感じです。
アニメと小説のエピソードの違い
1. 時間軸:過去、現在、未来
2. あやをめぐる環境:富本氏は『表面張力』の前日譚で純粋なSM的展開を描く
3. 正樹を助ける理由:好意の対象の違い
「信頼できない語り手」問題はあるのか?
『黒猫館』を含むレーベル全体を包括する話
ライトノベル史の研究者で、『黒猫館』を発行した富士見書房を開設した"ライトノベル史入門 『ドラゴンマガジン』創刊物語―狼煙を上げた先駆者たち"の著者である山中氏が、論文を公開されました。
こちらもぜひ。
ライトノベル研究者の山中氏による、素晴らしいテキストです! 『黒猫館』を含む「くりいむレモン」シリーズなどを刊行した富士見文庫の歴史的位置付けと、今に繋がる流れについて解説されています。
— 久我真樹 (@kuga_spqr) 2020年5月29日
私が寄稿した解説は主に作品内容についてなので、全体像を俯瞰したい方は、是非こちらを。 https://t.co/MgYKwnBx3W