ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2010-12-01から1ヶ月間の記事一覧

日本で描かれたメイドイメージとブームを考えた1年

今年1年は、メイドブームをいろいろと考えていました。以下、Twitterで呟いていたものをまとめていただけていたので、ご紹介です。 メイドブームはいかに発生し定着していったのか? 補足となりますが、以下が今の把握している「断続するメイドブーム」です…

『ビクトリアン・ファーム』NHKオンデマンドにて1話210円

NHK BS 世界のドキュメンタリーの中に、『ビクトリアン・ファーム』の「見逃し」向けの配信があったのでご紹介です。 23日放送(2011/01/06まで配信) 24日放送(2011/01/07まで配信) 受信料を支払っているので、この辺、受信料IDで会員制にしてくれるとと…

2010年『ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん』アクセスランキング・ベスト10

2010年の上位記事を掘り起こします。 ベスト10 1位:メイドブームの終焉は「衰退」か、「定着」か(2010/08/28) 私のメイドへの興味・入口は、『名探偵ポワロ』に出るような屋敷を舞台にした創作をしたいという動機でした。大学の頃から創作をしていて、卒…

日本のメイドブーム関連情報をホームページに集約

ブログはフローな感じですぐに情報が流れていくので(Twitterよりましですが)、時間が経過しても役立つストックな情報は、蓄積して、資料収集サイトSPQR[英国メイドとヴィクトリア朝研究]に更新しています。 今年はいろいろとメイドブーム関係に言及したの…

『まおゆう』試し読み版の公開・出版社から「書籍化される」ことでの変化

昨日から、42ページを読めるPDF版が公開されています。 「まおゆう魔王勇者」の公式ページ 『まおゆう』に惚れ込み、出版化をプロデュースされたゲームデザイナーの方のコメントで、少し私が体験したことと重なることがあったので以下に。 「まおゆう魔王勇…

ネット書店で在庫切れ(補充は年明け)・書店をオススメします

本日確認しましたところ、AMAZONで在庫切れが生じています。編集部に確認したところ、対応できるのが年明け以降になるとのことでした。 2011/01/18追記 2011/01/21(金)〜22(土)ぐらいで配本されます(2011/01/18) 最新情報は上記リンク先をご覧ください…

2010年・日本と英国で「ヴィクトリア朝・メイド・屋敷」的な作品が豊作の年

今年は出版準備でかなり時間を費やし、入手した資料は大きく偏りが見られますが、その中でもこの界隈では記録に残りそうな作品が生まれているように感じられ、来年に向けた明るい希望を感じます。順位をつけるというより、テーマごとに区切ってみます。 基本…

『ビクトリアン・ファーム』放送に関連して田園風景を描く資料

明日の12/23に、NHK教育で『ビクトリアン・ファーム』の放送が行われると紹介しました。 Victorian Farm: Rediscovering Forgotten Skills作者: Alex Langlands,Peter Ginn,Ruth Goodman出版社/メーカー: Pavilion Books Ltd発売日: 2008/10/20メディア: ハ…

『小さいおうち』〜昭和前期の「メイド」が主役の直木賞受賞作

小さいおうち作者: 中島京子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2010/05/01メディア: ハードカバー購入: 6人 クリック: 128回この商品を含むブログ (116件) を見る 目次 はじめに 1.日本にメイドがいた時代=経済発展による豊かさ 2.理想化された日本的メイド…

星海社・最前線『非実在推理少女あ〜や』のメイド喫茶モデルがシャッツキステ

最前線にて連載中のシオミヤイルカさんの漫画『非実在推理少女あ〜や』第二話「あかげ・れんめい」第一回(原作/錦メガネさん)を読んでいたら、メイド喫茶が舞台となっていました。 編集部のブログを読むと、その舞台のモデルとなったのはシャッツキステだ…

コミックス紹介の追加と、短編小説の公開

久しぶりに、ブログ以外の更新情報を。 資料サイト:SPQR[英国メイドとヴィクトリア朝研究] ■[小説/コミックス]『エマ』、あるいは『エマ』から受けた影響 こちらは、『エマ』を紹介するものですが、自分が『英国メイドの世界』を作れた(同人活動を楽しく続…

NHK教育で『ビクトリアン・ファーム』の放送あり

Twitterにて教えていただきましたが、2010/12/23 18:55〜19:35で『地球ドラマチック▽再現!19世紀のクリスマス〜ビクトリアン・ファームへようこそ』と題して、クリスマス版が放送されるようです。 同番組は、19世紀ヴィクトリア朝の農場の暮らしを再現・体…

『イギリス近代史講義』〜現代を照らす一冊

私が英国史を学ぶ中で、最も影響を受けたのは川北稔先生です。初めて手にした川北先生の著作は『産業革命と民衆』で、「都市生活者の視点」「過去の人々の暮らし・日常生活」を非常に大事にされている印象を受けました。年表で覚える歴史というより、産業革…

出版社から出ることで同人誌はどう変わったか?

はじめに 『英国メイドの世界』へのAMAZONレビューでいただいた「平易で十全」や「今までにあった家事使用人研究のどの文献よりも読みやすい」と評価していただけたことは、自分にとって響くものでした。同人誌から品質を上げていく際、講談社BOX編集部と共…

『まおゆう』刊行を記念して、振り返る「近代」関連の書籍

今年の5月に魔王と勇者の物語から受け取ったもの(2010/05/17)と感想を書いた、ウェブで公開されていた小説『まおゆう』が、年末にエンターブレインから刊行されます。 まおゆう魔王勇者 (1) 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」作者: 橙乃ままれ,toi8出…

『Downton Abbey』(ダウントン・アビー)は「屋敷と使用人」の史上最高レベルの映像作品

今年注目していた英国ドラマの一つ、『Downton Abbey』(ダウントン・アビー)のDVDをようやく見ました。11月は忙しかったのでDVDが手元に届いてから遅れに遅れましたが、エドワード朝を舞台にした本格的な屋敷ドラマということで、とても楽しみにしていまし…

『ヴィクトリアン・コインエイジ』シリーズのご紹介と感想

自分の本の宣伝ばかりもなんなので、久しぶりに。 ヴィクトリア朝の研究をしていると、必ず読者の方から聞かれるのが、「1ポンドって日本円にしていくらなの?」という言葉です。ところが、これほど説明が難しい物はありません。日本円自体の相場は変動して…

『英国メイドの世界』重版により店頭・AMAZON等への在庫補充開始

重版によって、一部店舗やネットで不足した『英国メイドの世界』が店頭に並び始めているのを確認しました。特に今回の配本では、「発売後からキャンセルせずにずっと待っていただいたこと」や、「書店に初期入荷されなかった本を、あえて注文していただいて…