ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

新刊『英国執事の流儀』刷り上りました!

サンライズパブリケーションが想定より1週間早く仕上げて下さいました。



紙になるとページ数を実感します。



自分で言うのもなんですが、これ、良い本に仕上がりました。



タイトルを思いついた時点で手ごたえを感じた本ですが、こうして実際に形になるまで不安もありました。しかし、デザイン・表紙、そして校正で関わった皆様の想いも乗せて、これはいい雰囲気です。



コミケ76向け新刊『英国執事の流儀』



今回の新刊は過去最高に広い層をメインターゲットにしています。そのものずばり、「会社で働く方」です。



『英国メイドの世界』は、「分厚い」という感想をいただけたものの、その独自性や扱った内容への反応自体は残念ながら少なかったのですが、今回は様々な意味で、以前よりも反響が得られる内容になったと思います。



世界初の企画かもしれませんし、少なくとも、日本では初の視点のはずです。



とりあえず、新刊が落ちる自体だけは避けられました。あとは、当日を待つばかりです。


データ入稿完了・後は入金のみ

印刷所での新刊のデータチェックが終了したので、後は入金のみです。



長かった……ですが、どうにか終わりました。



ここ数週間、超朝型にシフトし、ほぼ毎日6時前起きで、作業時間を確保しました。



物を作ることでしか得られないことをまた多く学びましたし、自分との約束(コミケに受かったら新刊は絶対に出す)を守りつつ、今回はクオリティ的にも方向性的にも『英国メイドの世界』からの進化を行えたので、満足です。



後は当日を待つばかりです。



■残課題
・搬入準備

・当日ディスプレイ準備

・お釣りや備品の確保

・見本誌提出票とサークル登録カードの準備



書き終わった後、久しぶりに『7つの習慣』を読み始めました。これをベースにするのもありだったかなぁと思いつつ、今回はエピソード主体(先に仕事軸の骨格を作ってエピソードを探すのではなく、存在するエピソードから仕事軸を作る方法)なので、手探りで作ってよかったと思います。



自分が大事だと思うところは、そこそこ重なってもいました。



カタログチェックをようやく始めます! ところでメイドサークル減ってますかね?


入金完了!!

完全終了です。



ちょっと自分に休みをあげます。『ハリー』最新作でも見に行きます。今年はこの後、『サマーウォーズ』『空の境界』と、何気なく映画を見まくる予定です。


夏コミ新刊『英国執事の流儀』

熱い夏がやってきました。



今年の夏の新刊は、「執事」です。






仕様

タイトル:『英国執事の流儀 How the Butler Worked』

値段  :700円(※2009/08/08改定)

サイズ :A5判

ページ数:148ページ(厚さ0.9cm)

頒布開始:2009/08/16(日) 西お16b

     イベント:コミックマーケット76

     委託:「とらのあな


     ・とらのあなで買う


制作

筆者     :久我 真樹(サークルSPQR

表紙イラスト :碧宇様

裏表紙イラスト:U様([DTP]/[PICT]

本文イラスト :ニッシー様/のわきねい様


内容

Part.1 七人の英国執事/イラストあり

 1.Charles Cooper

 2.Ernest King

 3.Charles Dean

 4.Eric Horne

 5.Edwin Lee

 6.George Washington

 7.Albert Thomas


Part.2 英国執事の流儀

 CHAPTER1:Who Could Become a Butler?/執事への道

 CHAPTER2:How the Butler Worked/英国執事の流儀

 CHAPTER3:Boss Management/屋敷の主人たち

 CHAPTER4:Fellowship/同僚との信頼関係

 CHAPTER5:Keep Looking, Don't Settle/執事の転職事情とその現実

 CHAPTER6:Someday You May Find/その生涯



内容の補足:英国執事の「執事としての働き方」(流儀)

裕福な屋敷において「部下を監督した管理者としての執事」に焦点を当てています。



そもそも、当時の使用人の仕事マニュアルには「仕事内容(What)」は定義されていても、「どのように行ったのか(How)」がありません。そこで「手記を残した(=ある程度成功した)執事七人」のテキストを読み取り、彼らが「どんな仕事をしたか(What)」から一歩踏み込み、「どのように働いたのか(How)」を扱っています。



さらに、



・彼らがどのようなキャリアを形成して執事となったか?

・執事となってから部下をどうマネジメントしたか?

・育成する際にどのような工夫をしたか?



などの切り口で、豊富なエピソードを織り交ぜながら執事の仕事を紹介していきます。日本で、この視点と密度で執事が語られるのは初めてだと思います。



「クライアント(仕事の依頼主)」として主人との関係や、執事の転職事情、同僚との信頼関係、そして「働く目的」など、現代人が語ったのではないかと思える視点での英国執事(ヴィクトリア朝生まれが多数)の言葉も掲載しています。


共感できる箇所がひとつでも見つかれば、幸いです。



そして、以前書いたように、自分が見つけた「最高の執事たち」を題材にしています。この執事たちを上回る視点、流儀を持つ執事をご存知の方は、是非、教えて下さい。世界は広く、まだ見ぬ執事に出会ってみたいと思っています。


メイドサークルじゃないの? 執事?

当サークルは屋敷を主体にして、貴族の生活とそこで働く使用人を中心に扱ってきました。また、経済圏としての屋敷の研究を行っており、必ずしもメイドに限定していません。(前回刊行『終わりの始まり』では領地経営を行う「スチュワード」を取り上げています)



今回、同様の切り口でメイドやハウスキーパーも扱うつもりでしたが、資料が足りず、断念しています。


これまでの同人誌との関係

単体で完結しています。一見の方でも、執事やメイドに詳しくない方でも読めます。会社勤めをしていれば、十分に楽しめます。



本書の構成と作り方は『MAID HACKS』と類似していますが、切り口はまったく異なっております。タイトルは『英国メイドの世界』の続編、としての位置づけから、このようにしています。



使用人全体を幅広く知りたいのでしたら、『MAID HACKS』をあわせてお読みいただくことをオススメしています。


校正反映中と、あとがきなど

残り僅かです。



コンテンツ的には、また新しい壁を突き抜けたと思います。



好きなように新しいことを試せるのが、同人は面白いですね。



作りたいと思っていたもので具体的な形が描けたものは、『英国メイドの世界』と今回の新刊で2つ目です。残り1つは、もうちょっと実力がついてから形にします。お金の確保と交渉がものすごい大変そうなので……



自分が変われば、作れるものが増えていく。



変わらなければ、作れない。



ならば、変わりたいです。



疲れたので一旦昼寝します。



入稿前の週、と言う感じがしてきました。



明日ぐらいに新刊の情報告知をします。もったいぶっているわけではないのですし、執事名鑑と公開していますが、相当、あれな方向になったので。



かなり読者を選ぶかもしれませんが、会社勤め経験がある方には共感いただける内容に仕上がったと思いますし、執事や屋敷の仕事が好きな方には絶賛オススメです。


気づいたら148ページ/9mmに。入稿日目前

原稿を書いていて、なかなか終わらないなぁと思っていたら、想定よりも増えていました。当初計画では84ページでしたが、124ページに増え、今日計算しなおしたら148ページとなりました。『英国メイドの世界』が572ページ、次いで『7巻 忠実な使用人』『8巻 この倫敦の、空の下で』が180ページなので、過去3番目に多いページ数となります。
 


ページ数が多いとダンボールに入る冊数が減り、イベント会場でのスペースに苦労するのですが、今回は『8巻』と『9巻 終わりの始まり』『MAID HACKS』の3種類に加えて、この新刊なので、かなりボリュームは抑えられているはずです。



新刊含めてスペースに本が4種類しかない状態は久しぶりかもしれません。



初心者向け  :『MAID HACKS』と新刊

短編読みたい人:8巻

屋敷経営に興味:9巻



と言う感じで、久しぶりに本を選びやすい環境になりそうです。5〜7巻の再刊行計画については『英国メイドの世界』同様、自分の方針が決まってからお伝えします。コミケに参加している時には確定しているので、スペースに来た方にはわかりやすくなっているはずです。



昨日買ったカタログによると、今回のお隣は前回に引き続き、英国メイドさん協会様、久しぶりに震空館様でした。震空館様のところでも総集編を出されるとのことで、楽しみにしております。


メインパートはほぼ完了・イラストに添えるテキスト他

近日中にイラストやタイトル、目次を公開します。



これから台割を作りますが、ようやく台割を作るぐらいにリアリティのあるものに仕上がってきました。年2回同人誌を作っていますが、これで多分15冊目でしょうか。コミケに受かってから一度も新刊を落とさずにやってこれました。



今回の本は、これまでの本とは若干方向性が違いますが、前回のスチュワードの話が好きな人には向いていると思いますし、『MAID HACKS』にてメイドや使用人のイメージを「書き換えよう」(HACK)としたように、執事のイメージも相当塗り替えられると思います。



『英国メイドの世界』で当同人誌を知った方にも、また新しい驚きを与えられると思います。さすがに今回は「分厚さ」はありません。



「創作少年・メイドジャンル」ではないような気もしますが、既刊もあるのでご容赦を。絶版になった『英国メイドの世界』のフォローについては、コミケ前後で考えます。


どんな執事の挑戦でも受ける

今日の日記は突然消えるかもしれませんので、ご了承下さい。



夏の夜の夢かもしれません。(書いているのは朝ですが)



昨日、あんなことを書きましたのは「自分が取り揃えた7人の執事」を超える自分が知らない執事がいるのか、それはいないと思う、というテンションで書きました。



それぐらい、今度の執事のキャスティングに自信を持っていますし、その伝え方や、未知の人にも伝わる説得力を持たせようと、本を作っているわけです。



どんな執事の挑戦でも受ける、という気持ちなのは要するに、「ここで紹介した執事よりすごいと、久我を納得させる執事はいるのか? そんな執事を伝えてくれる人に出会いたい」という気持ちからきています。



同人誌を読んでいただくことが前提になってしまいますし、投票を提案して票が集まるのか、ウェブか同人誌でこの企画をやってみようかと、この暑さの中、頭のネジがちょっとアレなステータスで、思う次第。


企画概要(実施は未定です)

・久我の同人誌を読み、7人の執事を知る

・この執事より能力が高い(能力は同人誌で定義)執事を投稿してもらう

・資料を教えてもらえれば自分でも読みます

・資料(実績)からPRしてもらう。PRは説得力があれば構いません。

・投稿の形はウェブサイト、メールなど?

・次の同人誌 or 同人誌を買った読者向けウェブサイト?で投票を行う

・読者投票の発表

森薫先生に参加していただきたい(願望)


執事の参加資格

メイドガイに負けるかもしれませんが、彼は執事ではないので参加できません。

・脳内設定執事や、私の上司は執事の生まれ変わり、とかはお断りいたします。

・悪魔は困るかもしれません。



無駄に双方向っぽい雰囲気、かつ何か出来てしまいそうな気もしましたが、それでも自分が選んだ執事の優秀さが覆らないぐらいの伝え方で望む所存です。『日の名残り』スティーブンスでも、『ジーブス』でも、歓迎です。



最優秀執事決定戦、トーナメントを開始せよ!


妄想具現化

と言うのは、やりすぎで誰もついてこないと思います。



「好き」を競うのは不毛でもあり、「7人で誰が好きか(どの執事に仕えて欲しいか、同僚になりたいか、部下になりたいか)」部門を設け、「どうしてそう思ったか」的なところを落としどころに、読者の反応が知りたいので、集められる工夫をするよう頑張ってみます。



え。頑張るの?



頑張るかもしれません。



メイドやハウスキーパーでもやりたいのですが、資料が足りないので、そこはいずれ。