ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

鉄は熱い内に打つ

仕事よりリターンしました。休日の方が人が少なく、集中して仕事が出来るのですが、今週は残りもずっと毎日出社になりそうです。明るい時間に帰ってこれるので特に厳しいと言うわけではないので、帰宅後に創作をのんびりやるつもりです。


メイドさんのオフタイム

『THE COUNTRY HOUSE SERVANT』は非常に面白い本で、今は夏に扱うfootmanの章(全2章)を読み進めています。仕事を扱った1章が読み終わり、2章目に入りましたが、この中に「宿泊環境」(accommodation)についての描写がありました。同人誌第四巻では使用人がどんな環境で寝ているかを解説しましたが、そこに加えてもいいエピソードがありました。久しぶりに補筆を更新しようかと思います。



夏にはメイドさんや使用人が「オフ」の日に何をしていたかも書きます。本当は前回書こうと思っていたのですが、参考にした『RISE AND FALL OF THE VICTORIAN SERVANT』にはその箇所が甘く、いい情報がありませんでした。しかし今読んでいる『THE COUNTRY HOUSE SERVANT』は結構面白いエピソードが多いです。


帝国メイド倶楽部六

イベントから一夜明けて、大分落ち着きました。イベントそのものを振り返ると。



最初に『MaIDERiA』の渡辺さんにご挨拶いただきました。ホームページを作られている墨東公安委員会さんの代理で(その後、お会いできました)、例の英書を引き受けて下さいました。実はその後、一件も問い合わせがありませんでしたので、本も幸せかと思います。



『MaIDERiA』さんの今回の新刊は、英書の使用人本では何度も見かけている、当時の風刺画『パンチ』の中から、使用人に関する資料を抽出し、編集した素晴らしい冊子です。当時の制服の参考にもなりますので、興味のある人には強くオススメできます。



嬉しいところでは、本同人誌をコスプレの資料として使っていると言われる方にお会いできたことや、コスプレをしている方に買っていただける率も上がっていることでしょうか。じっくりと読んでから買われる方にお会いするのも、いつものことながら嬉しいです。



ただ、イベントとしての『帝国メイド倶楽部』と相性が悪いのは事実です。結構、「同人誌」という存在そのものに思い入れのある自分には、マッチングしにくい雰囲気です。去年もそうでしたが『帝国メイド倶楽部』は会場がうるさすぎ(BGM+構造?)、また机が奥深い分、スペースに来てくださった方の声があまり聞こえません。その為、折角お会いしても、声がよく聞こえないことがあります。失礼な対応となってしまったかもしれない点、申し訳ありません。



こう考えると、距離が近く、同人誌そのものへの志向が強いコミティアへの直接参加を再考していいのかもしれません。ただ、コミティアにマッチしている本は自分のところにありませんし、文章系は人通りが少ないので難しいところです。



あと、資料の件でほんの少し関わりがあって興味を持っていた『Luv-Parade』きっしーさんの新作『Crazy Horse』の一部を読む機会をいただけました。かっちりしたキャラクター造形、そこから膨らむ世界観。明日のコミティアに足を運ばれる方(久我は仕事で行けません)でヴィクトリア朝に興味のある方は、競馬を題材とされたきっしーさんの新作を、オススメいたします。



続きが読みたい、です。



その後は『M.O.E』に参加された作家さんとの打ち上げがありました。普段同人誌を作る人と話す機会が無いので、その視点や考え方に刺激を受けましたし、自分も頑張ろうと、思った次第です。その場で見せていただいた、GENSHIさんのイラストはキャラクターの美しさや表情の豊かさだけではなく、深い森、石造りの街並みや背景に温度があり、その場所に行ってみたいと思えるようなもので、正直、感動しました。世界は広いです。