映像資料を集めているものの、ジェーン・オースティンは時代が前ですし、『ゴスフォード・パーク』』(asin:B000069B7X) は1930年代、『MANOR HOUSE』(asin:B00009K77Y)は「エドワード朝」で、『Upstairs Downstairs』(asin:B00006BSVP)はエドワード朝以降と、実はヴィクトリア朝そのものにダイレクトにヒットしているドラマや映画は少ないです。
マッチしそうなのは、ディケンズのドラマや、ドラマ『シャーロック・ホームズの冒険』ですが、こちらはあまりツボではなく、『フロム・ヘル』もグロテスクな描写が苦手です。『サハラに舞う羽根』は映画としてつまらなく、好きな作品は『バジル』ぐらいでしょうか？
そうした中で見つけたドラマが、『Lillie』です。
久しぶりにヴィクトリア朝にヒットしたこの作品は、その美しさでプリンス・オブ・ウェールズ、後のエドワード７世の愛人にもなり、オスカー・ワイルドにも礼賛された女性Lillie Langtryを主人公にしたドラマシリーズでした。彼女はヴィクトリア朝の牧師の娘で、自由気ままに生きていたものの、身分違いの恋人の存在が父に発覚し、別れさせられました。母に連れられていったロンドンでもダンスをまともに踊れずに恥をかいたりと辛い目に遭い、自立する為か、求婚してきた金持ちのEdward Langtryと結婚します。ここまでが第一話です。
話の筋立てや映像はいいのですが、残念なことに、牧師の館には一切使用人が出てきません。主人公が「中流階級の女性」であり、舞台は「上流階級」に移行していくわけですが、果たして執事やメイドさんが描かれる余地はあるのでしょうか？ 同じGranadaTVの制作した『Brideshead Revisited』では使用人はほとんど出てきませんでしたので微妙そうですが、こちらも上流階級の生活や華やかなパーティの様子を楽しめそうです。
