朝から身体が動きませんでした。ダンボールに圧迫され、椅子無しで売り子していましたから、疲れがあります。「駄目になることを予想して」、対策を講じる(有給取得)ようになったのは大人になったからでしょうか。疲れないように頑張る、と言う選択肢はありません。
時間軸で、諸々書いていきます。
入場
手荷物確認など
サークル入場者に対しての確認はありませんでした。数的にも、リスクが極めて少ないからでしょうか。友人のdocさんとbavaroisさんと一緒に入場しました。ただ、今までよりも会場内で制服着用した警察官を見る機会は増えたような気がします。
今回に関しては初日に逮捕者(コミケに対する脅迫。コミケ会場での事件ではなく)が出た以外は、今のところ、大きなニュースは無いようで、会場にいた段階でも雰囲気が一変するような事件は無かったと思います。
閉会後のレポートも出ていますので、8/17 コミックマーケット74 反省会レポート(@++ -あっとまーく・いんくりめんと-様)、興味のある方は是非どうぞ。入場者数などはこの場で公開されるんですね。
無事の開催終了、お疲れ様でした。
在庫ダンボール
過去最大だけあって、山積みされていました。ただ既刊の準備にそんなに時間がかかるわけではないので、量の多さに苦戦したものの、難易度は極端に高いわけではありませんでした。
元々、久我のサークルにある同人誌は「時間が経過しても色あせない知識・資料」を目指して、その時点で伝えたいことをまとめて刊行しています。この為、連続性が極めて高く、「新刊だけが売れる」状況に程遠く、常にセットでの既刊を揃えて置く必要があり、会場での準備は複雑化しています。
風が去って既刊の出も低下していたので今回はそれほどではありませんでした、二桁に達したダンボールの搬入は過去最高です。
机の上に並べた新刊は机を壊さないか?
友人たちと机の上に新刊を山積みしていました。「書店の平積みみたいで楽しいね」とはしゃいでいたものの、ちょっと机にぶつかるとそこそこ揺れることに気づきました。「あ、これ1冊1キロじゃん? 机大丈夫?」と冊数を減らしました。
新刊の重さで机割れたら変な意味で伝説になってしまいます。
冊数を減らしましたが、初めての体験ばかりが多い新刊でした。
カバーが合わない
読者の方が手に取る見本誌のブックカバーを今回は新調し、意気揚々と現地でセッティングしましたが……入りません。ショックを受ける久我を尻目に、bavaroisさんがすぐに「会場で売っているか見てくる」と言い、調達してきてくれました。
ありがとう……
新刊提出
コミケスタッフの方がいつもサークル登録と新刊チェック・引き取りに来ます。初期はだいたいいつも同じ方(メイドジャンルが好き)でしたが、最近は別の方が来られています。新刊を提出したとき、分厚さに笑っていました。
何気なく今回は新刊提出用の見本誌表(新刊は必ずコミケスタッフに提出。この時、サークルの情報を記した見本誌表シールを貼ります。このシールは申し込み用紙についています)を忘れていたので、冬の申し込み書を買いに行きましたが、頒布は07:30からで早すぎました。
そこでサークルインフォメーションのところに行き、用意してくれている見本誌表を一枚貰い、準備しました。基本的にその当日に準備すると焦るので、必ず事前に準備するように心がけています。
ご挨拶
準備完了後、新刊にご寄稿いただいた方へのところへ出かけました。会場は広く、西ホールや東の反対のホールと遠征しました。西館では事故のあったエスカレーターが封鎖されていましたし、運用しているエスカレーターも負荷を上げすぎないようにか、一段空けるように指示が出ていたと記憶しています。
阿羅本さんを訪問した際は不在でしたが、現在はサイクリングチームとして活動されているサークルの方々がレース用のユニフォーム姿でおりました。びっくりですが、夏の暑いあの会場で過ごしやすい性能なのでしょうか?(後でスペースに訪ねて来て下さいました)
GENSHIさんのところでは新刊(A3サイズ! 久我の同人誌の4倍の大きさ)をいただきました。こんなでかい同人誌、見たことがありません。西館にスペースを構えるのわきさんとも、朝を逃すと東西連絡通路の混雑で多分お会いできないので、早めに出かけました。こちらでも新刊を交換し、無事に戻ってきました。
それから、同じ島にいた悠々さんの元へうかがい、新刊と悠々さんの新刊十五巻を交換してまいりました。悠々さんの同人誌シリーズも全部まとめれば、相当な分量になります。毎回ペーパーもこっそり楽しみにしていますが、共に長年かけて作っているものを「集約させる」プロセスにいましたので、戦友の気持ちでいます。
今回は新刊が完売する予感があったので、こうした挨拶回りに持っていく新刊は手で搬入しました。その判断は正しかったと思います。
戻ってきたら
スペースに戻ってきたら、友人たちから「スタッフの人たちの間で、あの新刊が話題になった」と教えてくれました。先ほど新刊を回収しに来た方が、同僚の方を連れて実物を見に来たそうです。
同人誌初見の方からの好感触に手ごたえを感じました。
お隣はメイドさん
今回はお隣になるのが二度目となるサークル『英国メイドさん協会』さんでした。いわゆるクラシカル系のサークル同士として、配置担当の方が「わかっている」配慮をして下しました。
メイドさんが売り子をされていますので、地形効果は絶大でした。
全体に
「新刊がある喜び」
「新刊ありますか」との言葉にプレッシャーを覚えつつもその期待を糧に、普通ならば作れない本を作りました。その反動で、新刊を渡すことが嬉しくて仕方がありませんでした。今日一日限りの喜びですが、テンションがおかしかったのはそういう理由です。
逆に、新刊が無くなってからは元気がなくなりました。
雑感
読者の方は、男女比は半々ぐらいです。『エマ』の影響がやはり大きいのか、最初の頃から異なり、男女比はずっとほぼ半々ぐらいです。昔よりもメイドそのものが一般化したのか、「メイドが好きなんです!」と熱く語る人は減ってきてます。かつては同人でしか共有できない感覚が普遍化することで、場に求めなくてもよくなったからでしょう。
『エマ』が入り口の人も多いのは確かですし、森薫先生の次回作によっては、またこのジャンルに風が吹くかもしれませんね。
時々、大学の先生らしい方や過去には高校で歴史を教えている先生たちが来られたこともありますが、全体にそもそも創作資料本というジャンルは「既存の資料で足りないと思う」「もっと知りたいと思う」方が対象なので、基本的に知的好奇心が旺盛な方が多いと思います。
初めて買う方が増えた
元々、総集編はその想定で本を作っていましたが、やはり突き抜けた分厚さは人の心を驚かせるようです。ありえない同人誌、という部分で、手に取ってくださる方が多くおりました。心意気を感じてくれた、というのでしょうか?
というのもありますが、やはり「わかりやすさ」が大きいのかなと思います。久我の同人誌は巻数がわかりにくいのですが、1〜2巻があった頃は、セットでよく頒布できました。「1」と言う数字がわかりやすい、「そこから買えばいい」のがわかるからです。
しかし、絶版になり、総集編を作るまでは「5巻」が最小の巻数になり、わかりにくさと買いにくさを助長してしまいました。単巻でも読める構成ですが、心情的には、最初から買いたいのもわかります。
なので、総集編を作った時点で「今まで買いにくかった人が買う確率は絶対に上がる」との確証はありましたが、「分厚さ」と言う話題性が想定以上の効果をもたらしました。「コミケカタログより厚い」はよいネタになりました。
リピーターの方ほど買えなかった率が高くなる
日記で告知していましたが、今回は完売の危険がありました。しかし、初回以降一度も完売を出していなかったこともあって、久我のサークルを知っているリピーターの方は「完売しない」と考えていたと思います。
結果としてですが、今回、搬入数がいつもより制限を受けており、初めての方に買いやすい条件が整っていたこともあって、十二時半で完売と言う過去最速の記録を更新しました。最初にスペースに来て本を確かめ、「後で来ます」と言う方も何名かおりました。最初に買うには、確かに重過ぎるのです(約1キロ)。
今後の入手手段は昨日の日記でも書きましたが、今週末の「コミティア85」への出展と、「とらのあな」への委託となります。
完売の速度については、「会場への来場者数が過去最高」というのも若干影響しているかもしれません。かつてコミケは「行き方がわからない」場所でしたし、「ニュースにもならない」場所でした。しかし、最近はマスコミや雑誌、大きなニュースサイトなどでも取り上げられ、報じられる機会が増え、「参加しやすい場所」になったのも影響しているのかと。
ホームページ閲覧者が増えた?
最近はあまりトピック性のある話題が無いのですが、そこそこホームページで情報を見ていると告げてくださる方が増えました。新刊の情報やアップした写真を見たうえで、「実物こんなんでしたか」や「早めに来ました」とも。
ホームページを見て会場に足を運んで下さる方もいました。個人的に紙が好きで、即売会と言うリアルでの接点が好きなので、ネット上で同人誌を公開していませんが、「未知の領域に踏み込んでも欲しい本」というものを目指してはいます。
類は友を呼ぶのか?
今回、最も大きかったのは「複数冊買い」の方が劇的に増えたことです。最大で三冊買う方もいました。自分で買って、その後、友人から買ってきてと言われた方も多く、その意味では最大限に本の「話題性」が発揮されました。
ありえない本を作って、受け入れてもらえるのが同人イベントの楽しさですね。
友人に声をかけて戻ってきてくださった方もいました。
賞味させてください
お仕事や創作で資料として使っていると教えてくださる方もおります。自分の作ったものが誰かの作品にわずかなりとも反映されるのは嬉しいことです。
今の同人活動で作っている本は、「生でも美味しい野菜・果物」「こうして自分ならば作る料理のコース」だと思っていますが、出来れば、他の方の味付けの料理も食べたいので、どう料理したのか、教えていただければ幸いです。
最後に
重ね重ね、当日はご来場ありがとうございました。こうして続けられるのも、反響があってこそ、です。差し入れをいただけましたことも含め、まずは新刊を求めスペースに訪れていただけることが、次へ繋がるエネルギーになります。
「新刊ありますか?」が本当にプレッシャーだった時期もありましたが、今回の新刊はあれの言葉が無ければ作れなかった本です。また活動を見守っていただければ幸いです。
さすがにコミティアでの新刊は無いです(笑)
次回コミティアは「つ02」です。既に宅急便搬入受付が始まっています。
サークルの運用
以下、サークル参加者向けのノウハウと言うか、体験談です。
印刷所の待機所があるのを初めて認識する
あまりにも早く新刊がなくなりすぎたので、印刷所からの入荷数が少ないのではと、考えました。捨てたダンボールの数も、曖昧な記憶ですが、一致しないのです。東6ホールのサークルインフォの裏に印刷所控え室があり、初めてそこに相談に行きました。
自分が依頼した数がそもそも合っているのか、いないのかと。
これまで印刷所がミスしたことは一度もありませんでしたし、多分自分の勘違いだと思ったのですが、念の為、です。印刷所の方は不在でしたが、コミケスタッフの方が親切に対応して下さり、「昨日の時点で搬入はすべて終わっている=所在不明の在庫が会場に残っている可能性は無い」との回答を得て、当日中の対応は不可能と判断しました。
最終的には売上で判断しようと確認したところ、1箱無かったら出ない金額になっていたので、最終的に問題なかったと判断できました。いつも大丈夫だったのですが、新刊在庫が無くなって焦り、他に原因を求め、正常な判断が出来なかったようです。
申し訳ありません。そもそも朝、確認に来ていただいているのに……ちゃんと数えましょう。
雨
いつも雨の予防用にビニール袋を多めに入れています。しかし、用途不明のまま溜め込んでしまっているのも多く、今回サークルスペースで整理を行い、かなりの数を処分しました。ところが、です。
終了前ぐらいから雨が降り始め、相当やばい状況でした。ビニールを保管しておいたつもりが、必要なものまで処分してしまっていました……びしょ濡れになりながら運びましたが、もっと重大な事件が起こっていました。
クロネコヤマトの宅急便・東ホール受付打ち切り
これまでに経験が無いことが起こりました。コミティアへ直接在庫を搬入しようとクロネコヤマトでの宅急便搬出準備をしていました。雨が降ったので、公式パンフレットに基づき、内部で受付をすると思っていましたが、アナウンスがあり、「東ホールでのクロネコヤマトの搬出打ち切り」が宣告されました。
原因は不明です。
突然の雨だったので屋外対応から屋内対応に切り替えられないのは理解できますが、受付中止は理解できませんでした。仕方なくペリカン便に向かいましたが、クロネコヤマトの余波でここも混乱し、尚且つ、久我よりも少し後のところで、「東でのペリカン受付も中止」と言う事態に陥りました。
「西ならば、ペリカンもクロネコヤマトも受け付けている」とのことでしたが、サークル参加者として非常に厳しい事件でした。1時間ぐらい雨の中にいたでしょうか?
友人の意見としては、「途中から雨が降って、普段は宅急便使わない人も使って許容量を超えたのでは?」というものでしたが、確かに昨日は来場者数が20万人だったとも聞いています。
伝票が雨でにじみ、カーボンが水で溶け出し、黒ずんだ手で経理処理をしてくれていたペリカンのスタッフさんには本当に頭が下がります。ありがとうございました。
今回は大きな事件も無く終わったと思ったのですが、最後の最後に、当たり前だと思っていた物流面で大きな問題が起こりました。原因を知りたいと思います。
イベント後の出来事
と言うことで本日、有給を消化していますが、事務作業で忙しいです。有給を取得しないと多分、冬コミの申し込みを出来ません。
数値管理
前日にその日の金銭での決済を行い、また在庫数の確認を行います。だいたいいつも合っています。合っていない場合は新刊交換を忘れていることが多いです。
会計のチェックを終えてからは、次回のイベントで使う分を除き、銀行にお金を預け入れる作業をします。
経費精算
交通費や、忘れがちな宅急便の搬出費用を家計簿にメモします。宅急便の伝票はイベント搬入時にも引き取りで使うので、しばらく保管しておくのが大切です。