今日を除くと、もはや実稼働日は2日しかないのですが、ようやく資料整理率が80%になりました。明日以降の平日を使い、残り20%を満たします。以下、これから同人誌のネタにしていく要素と言うか、メモ書きです。
墓碑銘自体に感動するようなものは少ないままですが、「二極化」というのでしょうか、若くして亡くなる使用人と、七十歳過ぎたような使用人の墓碑が多いです。使用人を続けている人だからこそ、裕福な主人によって墓碑を残してもらえるのではないかと思います。
英国が帝国主義・植民地を占領した歴史を色濃く残す記述も混ざっています。黒人奴隷と思える墓が2つ(fromアフリカ)、さらにもうひとつは「10歳の頃、ベンガルからイギリスに連れてこられた少女」(fromインド)って、奴隷として買ったのですかと聞きたくなるような話も載っています。
他にも幾つか新鮮な発見もありますが、主人の子供をかばって死んだ使用人や、池に落ちて死んだ使用人の少年など、死因自体も多種多様です(特異な事例のみあえて墓碑に載っているので、ほとんど載っていないのですが)
書いてあるのはいずれにせよ「誰が」「いつ」死んだ、ばかりですが、年齢や性別、職業によってその背景を想像したり、数字を組み合わせると別の形が見えたり、かなり興味深い資料であると判明したので、かなりのテキストを書けそうです。
あと、「friend」と墓碑銘に刻んでくれる主人がどれぐらいいたのか、というのも気になっているところです。書いてくれていることが意外でしたが、あるものです。
自分と同い年だったり、自分より若かったり、死亡日がクリスマスや大晦日や元旦やだったりと、数字を見ているとその向こう側、当時の光景が少なからず感じられます。
Faithful Servants: Being Epitaphs and Obituaries Recording Their Names and Services
- 作者: Arthur Joseph Munby
- 出版社/メーカー: Kessinger Publishing
- 発売日: 2007/07/25
- メディア: ハードカバー
- この商品を含むブログ (1件) を見る