ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

空間コミックビーム(コミュニティ)閉鎖とマンガ雑誌の状況

なんか、今ってすごい時代だよなあたけくまメモ )と言うエントリを読み、空間コミックビームのサイトを見ました。



閉鎖理由は2つ挙げられています。


「お金が無い」

この理由でコミュニティサイト(公式サイトでは無いです)が閉鎖になるのは費用対効果が出ているか、を言われたのでしょう。サイト運営にはコストがかかります。それがコミックスの売り上げ増に繋がっているのか、を問われたのかもしれません。



これらを証明するのは難しいです。ユーザを喜ばせるサービスをしても、それが売上に繋がらなければ、会社としては意味がありません。以前は「広告宣伝費」のように、費用対効果が明確でなくてもよかったかもしれませんが、それだけ厳しい状況なのでしょう。



3月末の決算が近い時期だけに、編集部としてコスト削減を求められたと推測します。


「人が足りない」

お金だけではなく、そうした収益に貢献していないと思える場所に人をアテンドするかしないか、と言う判断も迫られたのでしょう。その上で気になるコメントは、以下です。




・人手が無い
皆さんご存知のように『Fellows!』を、4月から編集部から分離独立することになった。その際、人員の補充はナシ。ぶっちゃけ、人員が半減した。とてもじゃないが、本を作る以外にさける人員がいない。


新規創刊した『Fellows!』に編集部の人員を半分も異動させている、補充できていない、ということが気になりました。



個人的に『Fellows!』を買う選択を自分は辞めましたが、『Fellows!』は新規事業のようなもので、これから育てていく雑誌だと思います。そこに半数の人員を投入したのは、「編集部員を多く必要とする新人が多い」からか、「成長にかけている」からか、両方か。



ただそうなった場合、『ビーム』のクオリティは人員半減で担保されるのか? とはいえ、サービスを始めることよりも、既に利用者がいる状況でサービスを止める事の方が判断としては難易度が高く、それを決断して「本を作ること」に集中する姿勢自体は潔いと思います。サイトを続けるよりも、本を作り続けることの方が、本筋ですから。



いずれにせよ、竹熊さんのブログにあるように、コミックス業界も厳しい状況にあるようです。そして、そういう声が「聞こえてくる」状況にもなっているんだと、感じ入る次第です。