ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

コミックマーケット77/参加ご報告

晦日コミケに参加してきました。前日の12/30未明に原因不明の胃痛に襲われていたので参加がやばいかもしれないと思いましたが、何も食べなかったことで回復し、無事に参加を終えることができました。あんまり会場が寒くなかったことも、幸運でした。


今回のテーマ:新刊で、出版化を報告する

ブログをご覧になられている方からすれば「?」と思われるかもしれませんが、久我は「同人イベントで出会う読者の方」で「ブログを読んでいる方」があまりいない、と感じています。「あまり」というのは比率の問題で、全体の60〜80%ぐらいが未読ではないかと、以前からなんとなくそう思っていました。



今回は出版用原稿との兼ね合いで作業時間や内容の確定ができない状況で新刊を作りました。そこで何を書くかを考えたとき、「ブログで伝えていると思っているもので、『同人誌の読者』に伝えたいこと」を書く、それがテーマとなりました。



何名かの方からは本を手にする前に出版化についてお言葉をいただけましたが、常連の方でも新刊を確認しているときに初めて気づかれる方が10名以上いた雰囲気でした。本としての方向性は今までと違いますが、特に今回は感謝の念をお伝えしたかったので、新刊を作って良かったと思います。


創作少年・最高の配置

今回は「創作少年」の「メイドジャンル」ではなく、プロ作家が多い「壁に近しい広いスペース」に配置された関係上、人通りがものすごかったです。周辺は列が数多く形成され、冗談に聞こえるかもしれませんが、列が消えるまで、外からの冷たい風を感じませんでした。



そうした人通りが多い中にいたことと、今回の新刊は表紙が非常に分かりやすく強かったので、多分、過去最高レベルでスペースにお立ち寄りいただけたと思います。ただ、今回想定していなかったことも起こりました。



「強い表紙+普段と異なる配置」という一見さんが数多く想定される環境にもかかわらず、今回作れた本は「既刊読者への告知」だったため、一冊だけ手にして去る方が極めて多かったことです。



一見の方に強い戦闘力を持った『MAID HACKS』も午前中で完売してしまったことが影響したと思いますが、それでもより強い関心を持った方は『英国執事の流儀』に手を伸ばして下さいました。あれを読んだ上で買っていただけたことは「ニヤリ」とするものでした。



毎年なのですが、冬の方が来訪される方が多い気がします。夏に来られなかった方が一定数いらっしゃったようで、夏と冬の新刊をセットで買われていきました。冬の方がスケジュール調整しやすかったり、気温的にも士気的にも買い物がしやすい傾向なのかなぁと思います。


スペースにいた者としての感想

お隣が『英国メイドさん協会』様でしたのでスペースにいながらにしてのメイドコスプレ満足度は高かったのですが、このところ、メイドさんの格好をして訪問される方の比率は極めて低下しています。そういうところからも兆しの変化を感じるのですが、今年は執事の格好をされている方がメイドさんより多かったのは印象的でした。



サンタさんの格好をして来られた方が去年いたときは「どんなクリスマスプレゼント!」と思ったものですが、今回は列形成されるサークルが周辺に多く、ひとつ向こう側の通路が狭い列は相当カオス(人通りが多すぎて、サークルでの買い物が困難)な状況が続いていたので、うちのスペースへの来訪とあまり関係なく、ほとんどコスプレを見なかったように思います。



卒論で『英国メイドの世界』を参考文献に使われた方から実際の論文をいただきました。その心意気、混ぜるな危険的な着想は大好きなので、楽しく読みました。内容は違いますが、来年、私自身も混ぜまくります(笑)



一点、現地で誤解を解けなかったかもしれないのですが、『図解メイド』の筆者は私ではありません。参考文献ならびに本文中で私の同人誌が利用されたり、同人誌独自の内容が記載されていた程度のもので、論文の引用文献『図解メイド』の著者表記が異なっていましたので、ご留意ください。


いただきもの

スペースへの差し入れ、ありがとうございました! サークル参加者は写真を撮影してUPするとよい(感謝と備忘の意味で)との記事をどこかで読んだので、今回よりやってみます。宅急便の配送で今時点で手元にないものもあるので(変な日本語ですが、手元に揃っていない)、後で更新します。



とりいそぎ。






再版について

今回、『MAID HACKS』と『9巻 終わりの始まり』が完売しました。委託先の「とらのあな」に残っている分がすべてです。『MAID HACKS』の再版は行うつもりですが、9巻はマニアックすぎることと今後の「総集編2」を領地を含めた「使用人の生活すべて」として描きたい関係で、再版を見送ろうと思います。



次回イベント参加は当選していれば2月のコミティア91か、3月のコミケットスペシャル5となります。


最後に

このあとはもう出版を世に送り出すことに集中し、8月の夏コミでは新刊を出して、今年一年で多くを結実させたいと思います。今年もありがとうございました!



今日はこの後、引き続き、2009年全体を振り返ります。