ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2011年01月にまとめて更新&メイドブーム第1期のテキストを公開

去年の年末までに書き溜めていたものと、今年になって修正したものを含めて、今月はアウトプットしました。まだストックはありますが、2月以降はボリュームが縮小していく予定です。何かこう、書きまくっていると思っていたら、去年年末の冬コミの新刊を作らなかったからでした。



出版した本に1日でも長く生きてもらうため、著者に出来ること(2011/01/16)

日本のメイドブームをフロー図にする試み中(2011/01/19)

本を書店で初めて売る体験から気づいたこと(2011/01/26)

ネットサービスによるイメージの形成や共有(2011/01/28)



今日は[特集]第1期メイドブーム「日本のメイドさん」確立へ(1990年代)を更新しました。途中、ご意見を頂きながら事実確認と推敲と視点の再構築を繰り返し、公開しました。



メイドブームの可視化を星座にたとえていますが、光を強く放つ星(=手に入った情報)だけで星座を作っているかもしれません。でも自分の目に見えないだけで、もっと多くの星があるはずです。それに、立っている場所が北半球か南半球かで見える景色も違います。その上、天気にもよっては見えないものもあるでしょう。



つまり、私に描けること、できることはわずかです。



ただ、少なくとも私の手元には多くの星の情報が運良く集まっていて、気が付けば見晴らしのいい場所にいて、それを星座として伝わりやすくする状況が整っていました。私は「完全ではない」にせよ、「分かっていること・分かっていないことを明示して書く」ことにそれほど抵抗がありません。仮説を含むものですが、「今、出来ているもの・見えているもの」を公開することで、他の方による視点から学べたらと思いますし、それがウェブらしく思えました。



本来、『英国メイド』の研究に専念したいのですが、いろいろと視点を相対化する上でも、自分が本を出せた環境や先人の作った環境を理解し直す上でも、というところで言葉にしました。



仮に、1993年をメイドブームの起点とすれば、もう18年です。今から10年後よりも、今時点で振り返った方が、後の時代に生きる人に見えるのものが多いのではないかと思いますし、10年後もまだ関心を持つ人がいるよう、今できることをしておこうというところです。