この前、結構長めのやり取りがあって、自分としても新しい視点をいただけたのでまとめました。このところ、風邪気味で調子が悪く更新が諸々止まっていますが、病院で薬をもらってからだいぶ症状が改善しました。コミケの当落通知が06/03あたりなので、その結果次第でまたアウトプットが変わってくると思います。現在書きかけのものが多く、まとまったテキストはそのうちに。
『英国メイドの世界』の@kuga_spqrさんがどうしてそこまでメイドが好きなのか、なにがあるんだろうなあ。
@lovalotta "メイドに興味を持つきっかけになった作品"の真ん中ぐらいに自分の意見を書きましたが、メイドを軸に扱いえる領域が広いからでしょうか。今に繋がる面白さもありますね。 URL
2011-05-24 19:39:55 via web to @lovalotta
@lovalotta 初期がポワロで、そこから広がって今は本物のメイド(経済格差や非正規移民)、近代的なものの考え方の見直し(家庭や労働が神聖とする見方の原点)、日本のメイド事情へと広がりました。収拾つかないですが(笑)
2011-05-24 19:53:09 via web to @lovalotta
@kuga_spqr もしかして紅茶にも詳しかったりしませんか?
@lovalotta モノやアンティーク、紅茶といった現実に体験できるものへの気持ちは、実はあまりないんですね。こだわると際限がない領域なので。
2011-05-24 20:05:23 via web to @lovalotta
@kuga_spqr 意外〜。参考用にでも服を手元に置いてたりもないですか?
@lovalotta メイド服は手元にはないですが、本や情報で満足してしまうというのはあります。全部を自分でやるには領域が広すぎ、好きな領域でも掘り下げるには時間が足りないので、メイドに何かしら興味を持つ人が増えて視点が広がる環境作りをやりたいと思います。本もその一環ですね
2011-05-24 21:11:44 via web to @lovalotta
英国で過去の暮らしを体験するドキュメンタリー『THE 1900 HOUSE』で面白かったのは、当時の掃除や料理がいかに大変だったかを体験する実感を持てたこと。『MANOR HOUSE』で当時の服が「子供を抱きしめにくい」といっていたマダムの言葉も印象的。
2011-05-24 21:29:14 via web
さすがに歴史的な暮らしは自分では体験できない。でも、じゃぁ、自分が100年以上前のメイドや執事といった使用人を理解するには何ができるかといえば、現代の家事から家電を取り除いた想像や、彼らと同じような転職、職場での同僚や部下や上司と働く体験との重ね合わせなのかなと。
2011-05-24 21:31:24 via web
とはいえ、自分にはできないことをできる人もいるので、そういう人と出会っていけると面白いなぁと思います。執事のように銀食器は磨けないですが、銀製品は流通していて手入れしている人もいますし、以前はアンティークショップの方が『英国メイドの世界』をブログで紹介して下さっていました。
2011-05-24 21:35:23 via web
話は広がりますが、ヴィクトリア朝の頃は装飾品で部屋の中を飾りまくります。すると埃がたまる表面積が増え、掃除の手間が増えます。メイド不足になってくると、こうしたインテリアを減らそうとの動きに。今の自分の部屋でも、棚や箱にしまっておくと埃がたまりにくいです。
2011-05-24 21:38:31 via web
@lovalotta 残念ながら、エプロンドレスの運用は対象外です。お話を伺うまで、私にその観点がありませんでした。ご期待に沿えず、申し訳ないです。実際に着用される方による切り口は違っていて、とても新鮮です。
2011-05-24 21:42:37 via web to @lovalotta
@kuga_spqr 「エプロンは服をまもるためのもの」というのを今日みたのですが、そうなると、エプロンをどのぐらいまで汚す前提で使うのか、メイドの職種ごとにエプロンの材質や色が違うのか、そういうところが気になってます。続きます。
@kuga_spqr ほぼ毎日、いわゆるメイド服です。いまだと化繊があって、洗濯しやすく細かい汚れが取れやすく、なおかつ漂白に強いという利点がありますよね。昔はそういうのがなかったと思います。そうなるとたいそうみすぼらしい感じになると思うし、エプロンも白くなかったかもなあと。
@kuga_spqr 実際的な運用面は、史実に脚をつけて考えた場合、洗濯の頻度や、洗剤の種類や、洗濯の仕方や、ローテーションなど、どうなっていたんでしょう。その辺りを見いだせたらよいなあって思っております。
@lovalotta 私が本で言及したエプロンでは、まず午前中は汚れ仕事をするので汚れてもいいエプロン(オランダ布、銀を磨く際はベーズ)、午後の給仕する際には「白」エプロン(主に綿)ですね。汚れ仕事には汚れ仕事用のエプロンを使う方向です。
2011-05-24 21:51:43 via web to @lovalotta
@kuga_spqr よかった! やっぱりそういう感じになりますよね。嬉しいなあ。着脱などどういうタイミングなんでしょう。買出しにいくときなんかはエプロンをつけないという話を伺ったことがあります。
@lovalotta 洗濯のローテーションですが、基本的に屋敷自体の洗濯は週1度が基本でした。その辺はランドリーメイドの解説で扱いましたが、替えのエプロンを持っているので実際の運用は分かりません。水事情や衛生観念が高まれば高まるほど、頻度は上がっていきます。
2011-05-24 21:55:33 via web to @lovalotta
@lovalotta 英国にメイドがいた時代はメイドが社会的に下だとされるスティグマがあり、それに自覚的ですと外出時は外します。日記を残した実在のメイド、ハナ・カルウィックはメイド服での外出は目立ったと語りました。とはいえ、エプロンをしたまま出かけるメイドの絵画もあります。
2011-05-24 21:59:58 via web to @lovalotta
@kuga_spqr わあ複雑。ちょっとした時代と場所の違い、仕える屋敷の違い、給与の違い、そういうものもエプロンの有無にかかわったと考えてよいのでしょうか。
@lovalotta はい、職種による違いや洗濯の環境、メイド服が周囲にどう見られるかでも大きく違ってきます。あと、研究者がその観点で分析した資料に出会っていないので、私自身、興味深いお話でした。
2011-05-24 22:05:50 via web to @lovalotta
@lovalotta 私の本ではないですが、メイド服の図版や実物の写真では、最近出た『図説 英国メイドの日常』もとても参考になるかと思います。
2011-05-24 22:07:25 via web to @lovalotta
@kuga_spqr わあ中身みたらメイドしっかりごっついパニエみたいなアンダースカートみたいなの履いてる絵なんですねえ。なんじゃこりゃあ。やっぱりそういうものなのかなあ。おうち広かったのかしら。図版の力すごい。
@lovalotta それですと、まずは『図説 英国メイドの日常』の方がメイドに特化して、適していそうですね。図版と写真の点数が当社比3倍で、ミナコさんならばこちらの図版や写真から必要な情報を読み取れると思います。
2011-05-24 22:10:46 via web to @lovalotta
@lovalotta そこで得られなかった情報や、屋敷の家事全体のディテールに興味をお持ちになった際に私の本をお読みいただければ幸いです(笑) 私自身、お話をできて、とても勉強になりました。
2011-05-24 22:15:13 via web to @lovalotta
今日はエプロンから話が広がって、面白かったです。自分が見える世界は限られていて、同じ世界でも見る人が増えていけばいくほど、視点が多様化していくのを実感します。
2011-05-24 22:24:56 via web
@kuga_spqr 今日はありがとうございました。はじめましてですのに。ありがとうございました!