ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『英国執事の流儀』DLSiteでの販売、滑り出しは好調

昨日DLSiteでの公開が始まった『英国執事の流儀』、わずか1日でパブーでのダウンロード数3を上回る5という数字が出ました。ご購入、ありがとうございます! 楽しんでいただければ幸いです。



多分、パブーよりも告知の面が広く、「同人誌」「有料のデジタルコンテンツ」を買うことに慣れているユーザーが多いのではないかと推測します。



直接リンク:http://www.dlsite.com/home/work/=/product_id/RJ081564.html

告知情報:『英国執事の流儀』、DLSiteでも販売開始(2011/08/06)



初動だけかもしれないので、また一か月後ぐらいに数字を見てみますが、アクセス解析を見ていて気付いたこととしては、パブーでは閲覧数が多くても、自分のサイトへのアクセスはほとんどないです。本のページから著者ページに行かないと、著者サイトへのリンクが無いからです。一方、DLSiteは本のページに著者サイトへのリンクがあるので、流入がそこそこあります。



この点、ユーザー行動の違いもありそうですね。「お金を払ってコンテンツを買う」際には、コンテンツの質だけではなく、信頼性担保の意味で「誰が作っているのか」(ある意味でのブランド)も重要です。パブーは、その辺りを自サイトでのメディア化・プッシュで補っている感じがしますが、手間をかけた分だけの利益が出ているのか、ビジネスモデル的に気になります。


前回のレスです

『英国メイドの世界』発売8か月経過報告と電子書籍のアクションなどでいただいたブクマコメントへのレスです。




id:asakura-t:やっぱりシリーズ(レーベル)がちゃんとしてないと棚には残らないですよね。。。/それにしてもDLsite強いなー。電子書籍関連の話題でほぼ全く話題に出ないのが不思議。
http://b.hatena.ne.jp/asakura-t/20110801#bookmark-53032038


シリーズ(レーベル)は、コミケ同人誌即売会の「ジャンル」だとあらためて思う次第です。ジャンルを形成しないと人は通らず、興味を持たれないような。



出版で言うところの「流行」(『龍馬伝』の頃は坂本龍馬本、『もしドラ』が売れればドラッカー本など)はオンリーイベントに近いでしょうか? その意味で、メイド本は、「今までメイドの本を書いていない人が、メイドの本を書いた」(=ビジネスになると判断して)2005〜2006年が流行のピークだったと思います。



この辺は、強い作品(映画やドラマ含めて)が出ると変わりますし、その流れを自分で持続的に見せていきたいところではあります。ネットでは作者がその提案をできるので、そこは楽しみつつというところです。



DLSiteについては、上記のようにすぐに数字が出ました。あのサイトは連携しているサイトが多かったり、「デジタルコンテンツにお金を払う」習慣を持つユーザーが多いような気がしています。電子書籍サイトのユーザー構成を知りませんが、「無償コンテンツしか読まないユーザー」と「一回しか買っていないユーザー」と、「リピートで買うユーザー」の比率では、DLSiteは他に比べて最後が一番多いのではないかと。



「元々、同人誌でデジタルコンテンツを作っていた人」という表現者を集めるプラットフォームの違いも集客構造の差を生んでいそうです。



話題に上らないのは、本当に不思議ですね。