ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『花とアリス』

このところ忙しい週末を過ごしており、二日続けて家にいるということがありませんでした。創作もさっぱり進まず、今週末は、と思っていましたが、結局、前売り券を買っていた岩井俊二監督の『花とアリス』を見に行きました。



花とアリス』は中学生の少女「花」が電車で見かけた少年に恋をして、たまたまその少年と同じ高校に入ったことで、彼を追いかけていくという話です。その彼が頭をぶつけた時に居合わせた「花」は、彼に「あなたは記憶喪失」「私と付き合っていたのを忘れたの?」と言いくるめてしまいます。



それに友人の「アリス」を「元彼女」という設定にして巻き込み、嘘が拡大していく中で、その嘘が実際の感情へと転化していくというような感じです。



映画のパンフレットにもありましたが、「男にしか描けない綺麗な女の子の姿」がとことん映されている、それに尽きます。



最後のカタルシスともいえるバレエのシーンは、プロが見れば技術的にはそれほどでもないかもしれませんが、本当に、ここまで綺麗に女の子を映し出せるんだなぁと感動しました。バレエをしている女の子というのはある種、優雅さの極致ですね。その点でも「監督は撮影していて楽しかっただろうなぁ」と感じました。



パンフレットも映画の情景を活用した独特のデザインで、よかったです。



現実にあってもおかしくは無い、それがリアリティですが、そこに留まらず、自分自身が美しいと思う理想形を織り込んでいく、引き出していく、表現していく、その部分は真似したいところですし、現実にある「モノ」で満たされていないからこそ、いろいろと物を作りたくなるという原点を思い出しました。



隠れメイドさん映画である『真珠の耳飾りの少女』はまだ見に行っていません。書店で原作をちらっと読みましたが、それはそれで面白そうです。映画を先に見たいので、買いませんでしたが。



いずれにせよ、エネルギーをもらったというのか、そこから着想を得て、何か短編を書きます。間にあえば『帝國メイド倶楽部』で紙にして配布します。この点はいつも同様、あんまり期待しないで下さい。



その『帝國メイド倶楽部』、公式サイトが更新されていました。



今回は会場の広さがわからないので、2スペース確保しました。
・スペースNo速報版
http://www.costumecafe.com/t5list.html



前回、オンリーイベントSMGに初参加したときは既刊3種類計140冊ぐらいが2時間で消え、途中退却しました。今回は初参加・オンリーイベントなので多めに持っていくのが無難なのでしょうか? 見た感じ、134サークルでしょうか? コミティアとは事情も違うのですが、撤退経路が不明な為、在庫をどれだけ持っていくか悩みどころです。