未読です。
『エマ ヴィクトリアンガイド』(ASIN:4757716435)にて取り上げられていたメイドさん小説の最新刊が出ていたのを、この前、新聞広告で知りました。(発行は随分前でした……なぜ今広告が?)
このシリーズは現在のエリザベス女王に仕えるスタッフのひとり、主人公のメイド・ジェインが、宮殿の中で起こった殺人事件を解決する物語です。(Servantというとジェインは怒ります。現代的な感覚なので、「スタッフ」と呼ばなければなりません。)
話の筋立ては
「殺人事件発生」
→「女王陛下の目となり、耳となり事件の情報収集を行う」
→「その過程で少し自分の判断で動きすぎ、ピンチ」
→「でも女王陛下がなんとかしてくれる」
こんな感じでしょうか?
筆者の方は「英国王室マニア」だそうで、英国の王室に関心のある人には非常に面白いと思います。とはいえ、ミステリとして面白いかと言えば、好みが分かれます。個人的な感想としてはジェインが他者と接する時の話し方が、あまりにも「探偵」でありすぎ、魅力を感じません。
筆者の関心とこの小説の魅力は、その題材とする舞台、宮殿の内幕、女王陛下のパーソナリティ、「スタッフ」であるメイドさんとのかかわりなどにあります。1巻を読んでみて、波長が合うかどうか、判断するのをオススメします。
今までに既刊の2冊を読みましたが、この新刊はまだ読んでいません。それぞれに登場する「バッキンガム宮殿」「サンドリンガム館」「ウィンザー城」を知っていれば、ますます面白いかとも思います。