ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

冬コミ向けに作るもの(00:20)

昨日、いろいろと頭を悩ませた末に、「どちらの完成度が高いか」比較しました。その結果、男性使用人はまだまだ百点を目指すにはムラがあり、調べたい資料が多いと判断しました。何度か予告していたこともありますし、それが無理にでも男性使用人を仕上げようと言う気持ちを強めましたが、あくまでも自分のために作っている、同人だからこそ、妥協しないで作りたいので、「言葉を守るためにクオリティを落とす」考えは捨てました。



きっしーさんに前回猟場番(ゲームキーパー)の資料でご紹介いただいたうち、『チャタレイ夫人の恋』は文庫で読み、映像は探している途上です。『モーリス』(日本版絶版につき英語版・字幕を入手)はこれから見るところです。というふうに、男性使用人編を彩る資料の消化にはまだ時間が必要そうです。それにガーデナー(庭師)でも、水晶宮のパクストンは避けて通れません。



とはいえ、このまま来年の8月コミケ、というのも先が長く、作れないと思うので、2月か5月のコミティア(もしくは帝国メイド倶楽部)をめどに新刊を作る予定でいます。とにかく、来年ですべて完結させるつもりです。



今回の冬に作る「恋愛と結婚」、と題した方は、使用人を取り巻く環境を含めて、主人との関係を描く要素が主題となり、今までの情報の整理、使用人がどのような環境で働いたかではなく、「どう扱われたか」などの部分を掘り下げていきます。



使用人と主人との微妙な関係、温度差、というものを伝え切れればと思います。その点で『Under The Rose』は難しい題材を巧みに処理していましたし、貴族とメイドの関係も、メイドの側の視点に立った心理解釈が斬新で(よく考えれば思いつきそうですが、普通はそこまで広げられないです。この発想をした人は多分、日本人初?)、視界がぐっと広がりました。



そういう感じで、冬コミに向けて姿勢が整いました。入稿は12月上旬を予定しており、実質1ヶ月。今回も解説+小説の組み合わせではなく、解説は解説、短編集は短編集、という構成になります。



短編は前回は8本でしたが、今回は5本ぐらいになったらいいなと、一ヶ月で書けるのか不明ですが、『すべて始めから』の続きや、前回書きかけだったものを整理して、公開できればと思います。



やる気は出ました。舞台も整いました(ル38bはお誕生日席でした)。あとは、書くだけです。仕事は過去最高に忙しいですが、電車の中とか、帰り道に、小説のキャラが動き始めたので、なんとかいけるでしょう。