ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

眼鏡店でのアフターケア

以前、会社の同僚のススメで買った眼鏡が「999.9」です。かけ心地が非常によく、とても軽いので、その後、なかなか他の眼鏡に移行できません。昔の眼鏡をかけると、重たく感じるのです。



最近、不幸にも眼鏡が事故に遭い、若干歪んでしまいました。友人に教わったお店で、軽くて雰囲気が明るい眼鏡(「ic! berlin」)を買ったついでに、歪みを見てもらいましたが、純正部品での修理の方がよいとのことで純正のお店に行ってきました。



今まで知らなかったのですが、眼鏡屋さんは眼鏡のそうした歪みや細部の故障(破損ではないレベル)を、無料で調整してくれるんですね。純正のお店に行き、店員の人に「歪んでしまったので見てもらえますか?」と話しかけると、すぐに対応してくれました。



レンズを止めるネジの部分もいかれてしまったようで、そこも修理してくれました。メンテナンスされた眼鏡は輝きを取り戻し、かけ心地も違いました。



友人に教わったお店でも言われたのですが、「手入れが必要になったら、来店して下さい」との言葉は、それまで「目が悪くなる→前の眼鏡が使えなくなる→使い捨て」と歩んできた自分には、新鮮でした。



最近買っている眼鏡がサービスのよいブランド・お店なのかもしれませんが、そういう習慣を知ると、モノを大事にしたくなります。いいモノは高くても長く使えるから買う、という話もありますが、「メンテナンスしてくれるかどうか」も、大事なのではないかと感じました。



これと関連しての話で、最近、明治時代に渡英した画家・牧野義雄の研究をされている恒松郁生さんの『英国王室御用達』を買いました。この中で出てきたイギリスの靴屋さんは、日本にいるクライアントの為に年に一度日本のホテルに滞在し、そこで靴の修理をしてくれるとか。



そういうふうに物を大切に使える、メンテナンスしてくれる人たちがいる、というのはいいものなのだなぁと、感じた次第です。そうか、そういうリレーションがあると、プロダクトを売る・作る側も、「買った人に会える」ことで、商品へのフィードバックも得られるんですね。



個人的な経験ですが、同人イベント会場にて、同人誌の感想をいただけると嬉しいです。それと似ているのかもしれませんが、生産者や販売者が、商品を買って使っている人に会えることは、貴重なことなのかもしれません。


英国王室御用達 (Shotor Library)

英国王室御用達 (Shotor Library)