ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2008年ニュース・自分の身に起こったこと

自分の身に起こったことです。主に同人関係、英国関係に限定して


6位:Uk-JAPAN公式ブロガーになるもあまり書けず

『UK-JAPAN2008』という日英修好通商条約調印150周年を記念した日本とイギリスの友好イベント・ネット版に参加していました。いろいろと有益な情報もありましたし、そこそこ楽しめましたが、プッシュされてくる情報には問題がありました。



ほとんどが音楽関連のプロモーションイベントでした。なので関心が無く(関心があってもBEATLESQUEENJUDAS PRIESTぐらい)、スルーしました。映画や美術もそこそこありましたが、後半は音楽ばかりで、予算が大きい(お金がある)ところがどの業界なのか、が明確になってしまったのではないかと。



企画趣旨としては、「既に知れ渡っている英国のクラシカルな方面」ではなく、「今進行形の現代文化」に光を当てたかった、というところでしょうか? 英国への観光を促したり、かつて触れたであろう文学や映画を通じて再び興味を持たせるような設計はされていませんでした。



今年一年で終わるにしても、もう少し、バランスのいいイベント告知・ネタ投下をした方がいいと思いますし、今後、その辺りで足りていない旅行・英国体験系は、屋敷ネタを通じてフォローできると面白いかもしれません。



ビジネスっぽい話になりましたが、そこそこ楽しめました。



UK-JAPAN2008関連での日記


5位:コミティアP&Rに2回掲載で目標の一つを叶える

同人イベントのコミティアでは、サークルリストのパンフレットに、同人誌をレビューする「P&R」と言うページがあります。ここに掲載されると集客動員力が大きく変化し、それまで出会ったことが無い読者に出会える、一種のオーソリティメディアです。



実力が無ければ掲載されませんし、掲載されているところで気になるところの本を買いにいって、そのレコメンドの精度を感じたことは一度でもありません。



同人活動において、ここに掲載されるのがひとつの目標でした。



2008年は幸いにも、二度掲載と言う結果になりました。自分で作った本ながら、掲載されるレベルに達している確信はありました。ただ、見つけてもらえるかはわかりませんでした。それを見つけてもらえて、嬉しいです。



自分がいいと思ったものが、第三者的に見てもいいと評価されたことは、自分がそれほどずれていないとの感覚にも繋がりました。この後、もう掲載されるような本は作れないかもしれませんが、いい思い出になりました。



『ティアズマガジン』84/P&Rに『MAID HACKS』が掲載(2008/04/20)

『ティアズマガジン』86/P&Rに『英国メイドの世界』が掲載(2008/09/18)


4位:同人イベント3連続参加で、繋がりの中で生かされている事を知る

総集編作業に拍車をかける為、自分を追い込む為、今年の4月末〜5月初頭の連休期間中、3つの同人イベントに参加すると言う無茶をしました。助けてくれた友人の力があっての無謀でしたが、結果として総集編を生み出す力になりました。



初回のイベントのテンションは低めですが、徐々に高くなっていき、最後は偶然の出会いに救われました。



『COMIC1☆2』「か12a」で参加してきました(2008/04/27)

『帝國メイド倶楽部九』参加&「原点回帰」の1日(2008/05/03)

コミティア84終了・偶然の出会いに囲まれて生きている(2008/05/05)



しっかりと後日談もあります。去年(といっても2日前)の冬コミでは『帝國メイド倶楽部九』で久我にエネルギーを下さった方にご来訪いただき、総集編をお渡し出来ました。こういうエネルギーのキャッチボール、面白いですね。素敵な笑顔でした。



そしてコミティアでお会いした先輩も、今回の冬コミで来訪して下さいました。サークル名を「QR」しか覚えていなかったと言う先輩、こちらに向かう途上で久我の同人誌を持っている人がいたらしく、そこで「SPQR」の文字を思い出したとのこと。途中でそういうことが無ければ、お会いできなかったも知れません。



再会することで、『英国メイドの世界』を受け取っていただきましたし、先輩もサークル活動を続けておられているのを知りました。卒業して、ジャンルは違えども、十年を経てサークル参加・同じ視点で繋がりを持てていることに、不思議な縁を感じます。



とりあえず、イベントに出ると「新刊ありますか?」と聞かれるので、作りたくなりますね。作らなくてはいけない、作らないと駄目なんだと追い込まれもしますが、いいエネルギーをもらえるのも確かです。



このイベント3つが終わった後の清々しいまでに追い詰められた感じは、二度と体験したくありませんが(笑)


3位:英会話教室に通い始める&自分を知る学びのとき

続かなかった英会話教室。意外と、最初の頃は楽しく通うことが出来ていました。既に過去形ですが、三度目の正直ならず、というところです。一定の成果があったものの、時間管理が下手で、優先順位付けが難しく、現時点では通えていません。



どうにも、同人活動の作業時間のバランスで、優先できません。とはいえ、もうひとつのボイトレは続いているので、多分、今のような様々な題材を扱い、興味関心の異なりすぎるメンバーとの勉強ではなく、自分が研究したり、好きな英国文学的な部分を話せたりする環境に留学なり、勉強なり出来る方が自分には向いていると思います。



英語を学ぶことが独立したツールとして成立しておらず、目的に沿った形での勉強で無いといけないのかもしれません。言い訳ですね、はい。



ただ、気づき自体は多く貰いました。以前、進級テストで「My Life」を語れと言われました。シンプルに生まれ育った環境を語ればいい物を、複雑に「自身の生きる意味」と解釈し、語れませんでした。



昇級したものの……(2008/04/03)



日記に書きませんでしたが、人生を語れないことが悔しかったので、その後、一生懸命考え、英語で伝えられるように準備をして、別の教師ではありましたが、機会を設けて話をしました。



最初の頃こそ、相手をした講師からは「君が思うように、そんなに難しい試験ではなく、どこで育った、どういう部活動をしていたか、なんかでいいんだよ」と言われましたが、生きる意味について、どういうところに意味を感じるかについて語り始めると、彼の態度が変わりました。



普段は陽気に見えた彼が、自身の人生を、今働いている意味を、話し始めました。プライベートな話なので詳細は記しませんが、普段とは行かないまでも、ある程度、こういう話をしたいなぁとおもっていたので、非常に刺激を受けました。



いつか、彼には自分の本を渡すつもりです。そういう話もしました。生徒にもきっとそういうふうに語り合える人もいるのでしょうが、なかなか機会を作るのと自分から心を開いて行くのは難しいですね。ただ、そういう話を出来たことを彼が喜んでくれているのが、印象的でした。普段、そういう部分は見たことがありませんでしたから。



そんなこんなで自分の生き方を考えていくと、久我は人の人生に影響を与えたいし、影響を受けたいし、相互に影響し合えることで生きていたいのだと思います。久我がかつて「あぁ、こういう本を作っていいんだ」と同人ジャンルで見た本に影響を受けたように、久我の同人活動を見て、「あぁ、こういうことが出来るんだ・やってみよう」という人がいれば、それは楽しさになります。



勿論、何かをすると決めるのは、その人の意思です。運命を決めた出来事や出会いは無く、あくまでもそのきっかけを自分で育て、守り、人生を意思で変えていくだけです。他者には人の人生を変えることは出来ません。



しかし、道筋が他にあることを身を以って示すことは出来ます。去年、そして今年と二名をボイトレに誘い、その両名ともが形は違えど、その環境を楽しみ、自身の人生に織り込み始めています。



彼らの生き方に多少の関与を出来たと思えますし、彼らが選んだその選択が久我の人生にも影響を及ぼしています。彼らが動いてくれたこと、動いた結果を楽しんでいることが、久我には嬉しいですし、そういう生き方をしたいとの想いを強めました。



この連鎖は同人活動でも共通していますし、創作だけではなく、自分個人の行き方、仕事としても貫きたい部分です。



これが3位でいいのか迷いますし、英会話学校に顔を出せていないので反省が多いですが、レッスンで対話した講師に語ったこと自体は今も実践しており、その点ではスキルではなく、人間力を高める方向での意識は出来ていると思います。



ただ、別の意味で自分の欠点にも気づきました。「真面目は肝要だが、真面目過ぎるとは不寛容に繋がる」との日記で書きましたが、久我の趣味は基本的にストイックになっています。求めすぎています。



ボイトレもリラックスではなく、ビジネススキルの訓練の先、表現技術を高めて他の世界を学ぶ機会であり、歌と言う表現手法をもっと磨きたい意志があります。最高の表現者である先生と一緒に声を重ねる時間などは、幸せを感じます。



逆に、英会話教室はそのレベルにまで集中できず、であればこそ不完全な自分が許せず、参加しなくなるのでしょう。訓練する時間を取ればいいものを、他に費やしています。今年、一発目は英語でいろんなところにメールを書いて、読書感想文を送ってみることにします。


2位:『英国メイドの世界』刊行・生きていた意味をひとつ残す

ひとつのものを形にする、形にならないものは誰にも伝わりません。形になっても伝わらなければ、存在しないも同じです。過去に書いたテキストを再整理しつつ、大幅に補っていく作業は、「伝えたいことを、読者に、伝える」ように最も心を配りました。



1月ぐらいから準備を始め、長期休暇と土日の多くを費やして、実質的な作業時間は推定50日以上だと思います。勿論、八年間の活動を通じて費やしてきた時間が無ければ何も出来ませんので、数千時間は使いました。



自分の力だけでは出来ないことに挑むのも今回の課題でした。どれだけの読者に伝わったかわかりませんが、今回参加いただいた方々の中は同人メイドジャンルにおいて、素晴らしい作品を作って来られた方たちです。



自分が出来ないことは、人の力を借りる。全部自分で出来れば理想ですが、人生は限られています。自分で出来ないこと、自分では思いつかない視点を借りられること、それが共同作業の面白さです。



今回、十人もの方にご協力をいただけました。八年前にサークル活動を始めた時には依頼しても、断られたでしょう。一緒にこうした方々と「演奏する場」を作れたことも、非常に大きな意味を持ちます。



これまでに自分がこの活動で費やしてきた時間、その成果としての『英国メイドの世界』は多くの方に受け入れられ、同人誌として祝福された生を迎えました。わずか三ヶ月で同人誌が完売するとは、予想もしていませんでした。



同人誌は、生きてきた証、自分にとっては本当に娘のようなものです。これだけの想いを込めて、ひとつの本を作ったことはありませんし、これだけ難易度の高いプロセスを実現できた自分にも、驚いています。製作の過程自体も大きな経験であり、未体験のことを多く通過しました。そして、二度と同じ失敗をしたくはありません。



この本は、パスポートにもなります。この本を通じて多くの人に出会いましたし、これから多くの体験をさせてくれるでしょう。2009年は、この本と、これまでの同人活動のすべてを結実させ、人がやってこなかった領域へ進みたいと思います。


1位:今年のどこかで書きます

機会が来たら書きます。勿体つけているかもしれませんが、1位は2位以上の出来事です。ただ、それはこれからの努力次第で結果が大きく変わってくるので、結果を出した時点で書きます。



というところで、本年もよろしくお願いいたします。



2009年の展望は明日に更新します。


これまでの振り返り

2007年

2007年を振り返る

ジーブス、全然盛り上がりませんでしたね。


2006年

2006年冬コミ感想

この年は振り返っていませんでした。


2005年

2005年を振り返る

随分前に感じます。

2004年

2004年の重大ニュース

ちゃんとやってました。読み直していたら、さらっと活動開始から2004年までの累計頒布部数が書いてありました。6種類・2400冊(1種類平均400冊)、年平均600冊、です。とのことです。



折角なので、直近数字を書きます。2001〜2008年の累計実績は14種類・8500冊(1種類平均600冊)となります。何気なく、年平均1000冊まで成長しているので、この辺りで今年はコラム的なものを書きます。


2003年

2003年コミケ・旧サイトの日記

『エマ』がいちばんコアな層で盛り上がっていた頃ですね。「クラシカルメイド」と言う砂漠に降った雨の如く。


2002年

2002年コミケ・旧サイトの日記

コミケ・サークル初参加後の日記ですね。初々しい。まだ二十代でした。


2001年

2001年コミケ・旧サイトの日記



日記をつけ始めた頃のものです。実質的に2000年から活動していましたが、それほどの熱の入れようではなく、2001年冬に向けて本格稼動し、「コミケに当選していないのに」100冊、刷ってしまったのが懐かしい思い出です。



初年度の結果は4冊頒布、でした。