ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔』予約開始

図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔 (ふくろうの本/世界の文化)

図説 英国執事 貴族をささえる執事の素顔 (ふくろうの本/世界の文化)





『図説 英国メイドの日常』に続き、村上リコさん執筆による男性家事使用人の解説本とのことです。『英国メイドの日常』に掲載された膨大な写真コレクションを見る限り、男性使用人版が無いはずはないと思っていました。



英国執事を軸とする男性使用人については、私も『英国メイドの世界』で「ボーイ→フットマン→(ヴァレット)→執事」へと至るまでの解説を行いましたし、すべての家事使用人研究書の原典ともいえる『ヴィクトリアン・サーヴァント』でも語られているところです。



しかし、語り手たる執事のどの側面を取り上げるか、情報をどう取り扱うか、そして「どの執事を紹介するか」で随分と本の中身は変わってきます。特に以前の雑誌記事ではお気に入りの執事として、私のアンテナに引っかかっていない執事の名前を挙げていましたので、発見が多いと期待しています。



尚、私が『英国メイドの世界』で取り上げた実際する英国執事/ヴァレットは以下の通りです。これでも資料を残した執事の一部のはずです。


Albert Thomas

Arthur Inch

Charles Cooper

Charles Dean

Edwin Lee

Eric Horne

Ernest King

Frank Widdop

Fred Shepperd

George Washington

John Henry Inch

John James

John Robinson

Mr Bentinck

Mr Stanley Sewell

Mr Wolrey

William Lanceley

Eric Oliver(会計監査役)

Sutherland公爵家秘書



あと、大きな相違として、私は『英国メイドの世界』で「ジーブス」をほとんど取り上げませんでした。これは私が実際にジーブスを読んだ上で、他の方よりもこの作品を取り上げる資格はないと思えたからです。その辺りで、ジーブスの映像作品を愛される村上リコさんの言及は深くなっていると思います。