ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

森薫先生の対談・第三回目(最終回)まで公開と遊牧民族への関心



森薫さん、しおやてるこさん、笠井スイさんによる特別対談 第3回



とのことで、Fellows!公式サイトに出ていました。



遊牧民族に対する森薫先生の想いが語られています。



久我も間違っていたら、遊牧民族の研究をしていました。当時の興味対象は帝政ロシアか、ローマか、遊牧民族か、ヴィクトリア朝かでしたが、一番資料が豊富で、かつ自分が研究する余地がある(ローマは無かった、ロシア・遊牧民族は資料が無さ過ぎる)ものを選びました。



シルクロードの系譜では井上靖先生の作品群で興味があったのですが、久我が知りたかった元もとの遊牧民族は、森薫先生の興味対象である中央アジア方面ではなく、『アラビアのロレンス』に登場するような、アラブ系のものです。



なぜそっちに興味を持ったかといえば、大学時代に読んだ『熱砂の大陸』の影響です。



熱砂の大陸〈巻1〉放浪神の御心 (富士見文庫―富士見ドラゴンノベルズ)

熱砂の大陸〈巻1〉放浪神の御心 (富士見文庫―富士見ドラゴンノベルズ)





ドラゴンランス戦記』の筆者の作品ではありますが、この作品は多様な文化圏の戦争を描いたもので、主人公の一人はアラブ系な遊牧民族です。そこで描かれる世界は異質で、価値観がきちんとしたファンタジーライトノベル的な日本的価値観で設定だけその文化、ではなく、物の見方・考え方までその文化圏のもの)でした。



物の考え方が全然違っていて、なぜそう思うのか、知りたくなりました。砂漠の民に保護された別文化圏の登場人物の一人は、その点では西洋的なものの見方をしていますが、登場した遊牧民族に魅力を感じ、実際の人々はどんなものだろうか、と思ったものです。



図説沙漠への招待 (ふくろうの本)

図説沙漠への招待 (ふくろうの本)



図説 ペルシア (ふくろうの本)

図説 ペルシア (ふくろうの本)





こんなものを買ったのもいい思い出です。



本当のところを言えば、『熱砂の大陸』はアスリアル(末弥純さん描く)の為の作品ですが。個展があった際、複製原画(の印刷物?500円ぐらい)を買いましたとも。