ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

シンクロニシティ:好きと出会う旅・繋がった今週

雑感なので主に自分のために書いています。


月曜日:蝶野さん

先週、元会社の同僚から「蝶野さんの25周年記念興行」の誘いを受けました。久我は新日本プロレス・蝶野さんの大ファンで、黒くなってからの「蝶野・天山・ヒロ斉藤」という狼群団nWoの洗礼を受けた世代でした。で、今週の月曜日、両国国技館の大会を観戦してきました。実は生で蝶野さんの試合を見るのは初めてでした。



もう、幸せに包まれました。



自分が生きている間に見たいと思っていた、トップ選手をほとんど目の当たりにして、感慨深い一日となりました。途中、「このメンバー、三沢さんが来ておかしくない」と感じてから、すぐに亡くなっていたことを思い出しました。三沢さんの試合、生で見たかったです。



会場の熱気に包まれたのも、得がたい体験です。



ゲストで朝青龍がコールされたのですが、不在でした。



そうか、実はここでモンゴルが既に繋がっていました。


火曜日:『午前零時のサンドリヨン』を読む

感想はこちらに書きましたが、自分の人生ですれ違った方の小説を読むのは、得がたい機会です。今年、2度目ですね。(1度目はきっしーさん)



ちょうど自分の出版が決まっていた時に、受賞&刊行のお話をうかがいましたことも、不思議な感じもしました。後に続けるよう、自分も頑張ります。


土曜日:森薫先生サイン会

今まで一度も参加できたことがなかったのですが、今回は参加できるような気がしていました。整理券配布の申し込みの電話をしたところ、30分ぐらいで繋がりました。そして昨日、参加してきました。



自分が商業出版できるだけに同人活動を続けられた大きな要因のひとつは、森薫先生の『エマ』があったからです。森薫先生の旅行記の影響でイギリスを訪問しましたし、『エマ』を通じて多くの読者の方に会えたと思いますし、『エマ ヴィクトリアンガイド』、何よりも森先生の描く世界は、自分自身の大きな目標になりました。



好きを貫く姿勢と、妥協せずに物を作るその姿に、憧れを覚えています。



現地では緊張で伝えたいことの1%も言えていませんが、いつかどこかで森先生と、メイドや資料、そして物つくりのお話しをできるよう、自分自身を高めて行きたいと思います。何年かかるか分かりませんが、『マナーハウス』の副読本ではすれ違えましたし、可能性はゼロではないと思います。これが、目標の一つです。



サイン本は家宝にします。



今週は、自分が「大好きな人」と同じ場を、距離はだいぶあるものの、わずかなりとも過ごせたことが、自分の人生レベルで記憶に残る週となりましたし、良い作品にも出会えました。偶然が左右していますが、こういう何かの重なりは、時に必然に思えます。



あと、資料やら同人誌を過去、森先生に送ったことがありますが、それを覚えていてくださいました。本当に何か伝えたいことがある方は、編集部当てにお手紙を送られてはいかがでしょうか。


遊牧民族&繋がり

上記で話が終わるはずでしたが、不思議な繋がりがありました。サイン会の後、知人の方がモンゴルへ旅行したお土産話をうかがいに行きました。何気なく思い出したことですが、久我の従兄はモンゴルに留学していましたし、同じ日にサイン会があった『乙嫁語り』はモンゴルではありませんが、遊牧民族の話です。



お土産話をされる中、現地の写真をいっぱい見せていただきましたが、馬の姿や、騎乗する様子、青い空、羊の解体、薪をくべた世界と、様々な写真、そして教わった価値観は勉強になることばかりでした。冒頭の話に繋がりますが、朝青龍が買い上げたというサーカス会場の話や、現地における彼の功績の話を聞いて、驚きもしました。



さらに話が広がると、このモンゴル旅行、最近はてぶのエントリ「月3万円の仕事を10個持つ生き方」で話題になった、伊藤洋志さんの主催でした。そして、久我はこの伊藤さんが講義をされている「自由大学」を、以前このブログで紹介した『自分をいかして生きる』の筆者、西村佳哲さんが講師をされていることから、知っていました。



遊牧民族繋がりだけではなく、別々の関心を持つところが、同じところに繋がっていて、偶然なのか、世界の狭さなのか、こういう繋がりに気づいて、驚きと喜びがありました。



そして今日お会いした別の方から19世紀のオスマン・トルコあたりの資料をお借りしたので、今後の何かに繋げていけると良いなぁと思います。久我は『アラビアのロレンス』が大好きなので、あぁいう世界を描きたくて、一時期、資料を調べようと思ったことがあります。ボタンを掛け違えていたら、メイドの研究ではなく、そっちに進んでいました。



同人活動がもうすぐ10年を迎える中、原点のひとつといえる視点にぐるりと回って、そこに興味を持っている方とお会いできたのも、不思議なものです。まだまだ人との繋がりの縁は多くあるのですが、これらが今週起こった出来事でした。



自分の原稿が今、佳境の中、「好きな方・尊敬する方」と同じ場にいられたことで莫大なエネルギーを貰いましたし、繋がりの中で生きている、これが続く時は良い物を作れそうです。