ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『Sweet Maid Garden』〜主催『White Brim』様サイト閉鎖

久我が最も楽しく過ごせたメイド同人イベントは、2003年11月に開催された『Sweet Maid Garden』です。2003年当時、今ほど劇的に普及していなかった『エマ』『シャーリー』という森薫先生の作品と、創作メイドに限ったオンリーイベントでした。



時期が早すぎたかもしれないように思えますが、決してそうではありません。最高に、盛り上がりました。当時も今も、この辺り、クラシカルなメイドを扱ったオンリーイベントはほとんど存在していません。(『帝國メイド倶楽部』がありますが、広義でのメイドなので、また方向性は違っています)



ホームページでの事前サポートと盛り上げ。

当日の案内とイベント運営。

メイドさんのコスプレ。

我々、メイドサークル。



そして、クラシカルメイドを愛する読者の方々。



欠けてはならないすべてのバランスがかみ合い、会場の熱気は一種異様なものでした。あっという間にあちこちで完売が相次ぎ、どのサークルも予想していなかったような活況を呈したのです。



すべてにおいて、高水準。

本当に、魔法でも使ったような。



それは主催の方々の配慮が行き届いた結果でありつつも、同時に、サークル、参加者、すべての呼吸があったような瞬間でした。正直なところ、あれほど満ち足りて過ごしやすかったイベントは、他にありません。



理由は存じませんが、2003年の開催一度きりで、以降、イベントが開催されることはありませんでした。サークルとしては残念なことですが、あの場が一度でも存在したことに、ただ感謝しています。



2003年11月当時は『エマ ヴィクトリアンガイド』発売の頃で、ちょうど『エマ』も大きな盛り上がりを見せ始めていたと思います。また、自分自身、「家政系メイド」の資料を充実させた3巻を作っていた時期で、大きな手ごたえを感じた分岐点にもなっています。



久我の記憶において、忘れられない至上のイベントです。



この度、サイトが閉鎖されるとのことで、お疲れ様でした。



『White Brim』様



メールをお送りしましたが、メール容量がいっぱいとのことで届かず、日記に書かせていただきました。奇跡のような「場」を、ありがとうございました。