電脳メイドしづ子さん経由で、新しい「クラシカル」で「本物志向」のメイド喫茶が作られる、という話を読みましたが、着々と進行しているようです。なんかもう、驚嘆するほど本格的にやっていますね。
メイドカフェ情報局:メイド喫茶ミシュラン
メイド喫茶の爆発的な普及の結果、粗製濫造が起こり、それに対するカウンターとして、本物志向が増えてくるのでしょうか。『Wonder Parlour』もそうですが、世の中は動いている、『エマ』効果により、「本物の情報」が増え、「本物の空気感・雰囲気」に接したい、というのもあるんでしょうか。
久我も、地道にではありますが、クラシカル・英国の本物のメイドについて、「知識」という種を蒔いている方だとは思うので、どこかで実を結んでいればいいなと思いつつ、どんな実がなっているかに責任は持てませんが。
一応、アンケートに協力してみました。
また、takaxoの食い物屋レポートさんでは、つい最近に『エマ』へのリスペクトで英国メイドさんを探しに、イギリスを訪問された際のレポートが出ています。ロンドンで、哀しい思い出を作ってきた久我とは、大違いなレポートです。
『ドラキュラ紀元』&『ドラッケンフェルズ』
この『ドラキュラ紀元』はヴィクトリア朝の著名人物を網羅するかのごとく勢い(実在・空想問わず)で登場させ、読んだ当時はまったく元ネタわかりませんほどにすさまじくペダンティック、そして情景描写はファンタスティック、シナリオ構築も凝っていて、面白いです。
原作者のキム・ニューマンは過去にジャック・ヨーヴィルと言う名前で、この『ドラキュラ紀元』の源流になる作品、『ドラッケンフェルズ』(ASIN:4042746012)という、TRPG『ウォーハンマー』の世界を舞台にした、同じくジュヌヴィエーブが主人公の作品を書いています。
さすがに源流だけあって、映像化はして欲しくないほどに凄惨で痛々しい描写が目白押し、徹底した表現力が証明される作品です。そもそもこの原作本の存在を知ったのは、角川書店刊行の『コンプRPG』です。そのあとがきで「キム・ニューマンという名前で今度は新しい作品を出す」とのことで、買ったのが前述の『ドラキュラ紀元』。
分厚い『ドラキュラ紀元』を買った当時はほとんどヴィクトリア朝に興味が無かった、というのも奇縁といえば奇縁ですね。続編は段々筆者が壊れてきて、文章を視覚化しようとすると、苦笑を禁じえない描写も多々出てきます。
尚、『ドラッケンフェルズ』の方は絶版ですが、表紙絵は山田章博さんですし、『ドラキュラ紀元』とTRPGが好きな人は、古本でもお買い得かもしれません。
13年前、10年前の刊行とは……初版で買いましたとも。はぁ……