ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『名探偵ポワロの華麗なる生涯』

今日は図書館にも行き、『名探偵ポワロの華麗なる生涯』という本を借りました。以前、書店で何度も見かけては、「原作を読めば足りるじゃん」とか、「どうせありがちな本だろう」「いかがわしいタイトル」と思って、立ち読みさえしませんでしたが、借りてみると「あぁ、クリスティを読みたい!」と思える面白い内容でした。



小説中でのポワロの活動時期を、実際の時代背景を通じて語っていくというもので、「一時代」だと思って呼んでいた自分には、目からうろこでした。中でも、「第二次大戦後もポワロが活動している」のを知ったのは、驚きでした。



また、文中には屋敷や貴族、使用人、ディナーがいろいろと描写されており、クリスティをほぼ全作読んだ高校時代にはまったく関心がなかった(あの頃は描写を楽しむというより、「推理」そのものを追っていましたので)面での、背景世界の魅力に、驚き、また読み直したくなりました。



ドラマで見て背景世界の美しさはわかっていましたが、小説の描写も濃密であり、今の時点の自分には、そちらの方がより楽しめそうな感じがします。なので、最近はいろいろと読む本を増やしてきていましたが、十年ぶりにクリスティの全作品を読み直そうと思います。



そして「華麗」つながりですが、『華麗なるギャツビー』も読みたいなぁと思いました。契機は、『Upstairs Downstairs』のドラマをアメリカで販売するA&Eという会社のチラシの写真が、まさしく「華麗」だったからです。国はアメリカ、時代も新しいですが、主演女優はミラ・ソルビーノ(最初に名前を知ったのは某・WIZARDRYの小説ですが)、帽子をかぶった姿が、ものすごくいいです。



ただ、日本のAMAZONではロバート・レッドフォードの映画版しか扱っていないようです。しかしそれもコッポラ監督が脚色=面白いはずなので、レンタルしようと思います。ちなみに本家AMAZONにあったアメリカ版ドラマDVDは17ドルぐらい……



こんなふうに気が多く、翻訳も止まってしまい、ちょっとピンチです。コミケまで今月を含めて五ヶ月ありますが、実質的に四ヶ月しかありません。その上、夏コミは「冬コミの準備」に含まれており、題材選びが冬のクオリティを左右する分、設計図はそろそろ完成させないとまずいです。