ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『半身』

あとは土曜日に映画を見に行ったついでに、文庫本を買い漁りました。最初は「ミス・マープル」を読み直そうか、と思ってハヤカワ近辺に立ち寄ったところ、すぐ傍の創元推理文庫に『ヴィクトリア朝』の文字が。『半身』というイギリスの賞を得た本で、ヴィクトリア朝を題材にしていました。さらに同じ作者の本が上下巻であり(『荊の城』)、折角だからと買ってみました。ただ、いかに受賞作だとしても、帯でいくら褒められていても、なんだか『五輪の薔薇』のように、話としても描写としても忠実・綺麗でありながら、「心に一切残らない」作品である予感がします。『半身』を読み始めましたが、暗くて沈鬱で早くも「読みたくない」オーラが出ています。現時点では人に推薦できる気がしません。読み終わったら、またきちんと書きます。



そんなこんなで文庫本を持ってレジに行ったところ、そこには京極夏彦の新刊が待ち構えていました! 気がつくと文庫本+新書だけで五千円を超えて……果たして今月で読みきれるのか、不安でたまりません。



さて、今度の24日には友人と『キング・アーサー』に行ってきます。もう1作見るつもりの『スチーム・ボーイ』はネットを見る限り、予告編で感じ取った通り、描写だけみたいですね。だとすると今月見るはずの3本の映画は揃いも揃って「普通〜表現できない」レベルになりそうで、なんだか自虐的です。



最後に、『ハリー』の新・ダンブルドア校長先生は『ゴスフォード・パーク』で殺される館の当主を演じた俳優でした。あの映画にはマギー・スミスもいました。もうひとつおまけでは、今回の映画に出てきたエマ・トンプソン(ヒロインがエマ・ワトソンなのでエマだらけ)と、スネイプ先生役のアラン・リックマンは、ジェーン・オースティン原作の映画『いつか晴れた日に』でも共演しています。おまけに、エドワード朝の不倫映画『金色の嘘』のヒロインを演じたユマ・サーマン、今では『キル・ビル』ですね。そんなこんなでいろいろと関連させて覚えると、面白いです。