ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

ナニーの世界(08:00)

昨日の夜からナースメイドの資料を洗っていますが、ふと気づきました。資料本を作っていて思うのは二極化するしかないのか、ということです。



ひとつめは「マニュアル」です。メイドが何をしていたか、その仕事内容を書くことです。ところがこれは知識であって、血が通った感じがしません。それに「資料本に書いてあることそのまま」になりかねず、書くバランスが難しいです。



昨日も書きましたが、誰かが何かから判断したプロセスを省き、結果だけを載せるのは時として誤った結果を招きかねません。



ふたつ目が「当時の人のコメント」です。実際にメイドだった人がどんな世界を見ていたか、何を体験したのか? もちろん、主観が強く、すべてではありませんが、これが資料に血を通わせる要素だと思います。



個人的には後者が好きなので、その資料の充実を図っています。とりあえず根を詰めすぎないようにしないと……ここまで集中した作業経験が無いので。