ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

『とめはねっ!』5巻感想

とめはねっ! 5 (ヤングサンデーコミックス)

とめはねっ! 5 (ヤングサンデーコミックス)





多分、今までの話の中でいちばん「笑い」ました。河合先生の作品では真面目なところと、力を抜いたところがありますが、今回は柔道部の望月さんが最高すぎました。これほど豊かな表情をして、何事にも一生懸命で不器用なキャラクターは得がたく、本当に望月さんはいいキャラです。



・自分に正直である。

・一生懸命である。

・素直だから、すぐ騙される。

・怒るときも、からっとしている。

・まっすぐ。

・ちょっと毒があるけど、飾らない。

・柔道ルール(相手を投げるのに熟達してきている)

・体育会系のイメージ(普段着ジャージ)
・表情が豊かで、飽きない。



いちばんいいのは、その表情の豊かさですね。彼女ほど怒り、笑い、そして「悔し涙」を見せるヒロインは、なかなか思いつきません。なんというか、その一生懸命さがファー様を連想させます。



で、『とめはねっ!』の面白さは、いろんな「文化の違い」「性格」、いわゆる「ギャップ」ですね。これが物語を生みます。



大江:帰国子女(日本の常識がない)、おばあちゃん子(昔の日本人っぽい)、でもおとなしい(自己主張弱いし、望月さんによく守ってもらう)、目立たない

望月:体育会系(柔道技駆使・普段着・日常生活がスポーツに生きている)、何事にも一生懸命(素直?)、まっすぐ(気が強いというより物怖じしない)、目立つ



もちろんどちらも「書道初心者」で、先輩たち「経験者」との間にギャップがあって、そこが素人である読者を書道の世界にナビゲートしてくれるとっかかりなのですが、先輩たちも癖があって、とてもいい「学園モノ」です。



あと、今回は加茂ちゃん最高です。なんというのか、キャラが全体に面白い分、そして書道に詳しくない分、「物語の展開」がまったく読めません。地元に根付いた感じもしますし、高校生の日常を描いてもいますし、これまで『帯ギュ』『モンキーターン』と、「最高の世界を目指す一生懸命な人たち」とは違うかな、と思いつつ、ライバル登場でどう変わるのか、楽しみですね。



なにはともあれ、この作品は望月さんの一生懸命さが、輝いています。


おまけ

モンキーターン』のありさ?(橋本真也的な女の子)と、61話扉絵には『帯ギュ』仲安&麻里ちゃんっぽい人もいますね。こういうのもいいですね。


とめはねっ!』キャスト出てましたね&ロケは湘南?

http://www.nhk.or.jp/dramatopics-blog/5000/21009.html



放送は来年1月とのこと。音楽は、『エヴァンゲリオン』でおなじみかどうか分かりませんが、鷺巣詩郎さんです。




【制作予定】2009年6月9日(火)から、ロケおよびスタジオ収録
【原作】河合克敏
【脚本】旺季志ずか
【音楽】鷺巣詩郎
【演出】森雅弘(The icon)

【出演】朝倉あき 池松壮亮 中村倫也 赤井沙希 浅野かや 亜希子 奈津子
八嶋智人 葉月里緒奈 ダンカン 山本陽子 高橋英樹 ほか



ちゃんと双子の日野ちゃんは双子キャストのようです。望月さん役の子?は、http://ameblo.jp/asakura-aki/ブログを持ってますね。最近はすごいですね。