ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

2006-09-03から1日間の記事一覧

『ROSE :MY LIFE IN SERVICE』

個性豊かな女主人に35年間仕えたメイド 一度、同人誌を作る過程で、タイトルを伏せたままでこの資料を紹介しました。 主人との絆〜子爵夫人とその侍女 久我が今までであった資料の多くは、あくまでも「使用人と主人」でした。使用人は職場を転々とし、主人を…

『Keeping Their Place』

すさまじい手記の特集本 この日記ではご存知、マニアックな資料を作らせたら右に出るものがいない、Pamela Sambrook女史の最新作です。 内容はいたってシンプル、テーマに即した使用人の手記を紹介する、というものです。簡単に聞こえますが、百人以上の使用…

フレデリック・ゴースト

最高クラスの貴族たちに仕えたフットマン もうひとりはフレデリック・ゴースト。もう何度もおなじみ過ぎますが、彼はグラッドストーンの甥の屋敷に勤めたり、エドワード七世の傍で役目を務めたポートランド公爵のフットマンになったことでバッキンガム宮殿に…

ハナ・カルウィックとアーサー・マンビー

身分違いの結婚 ひとりはハナ・カルウィック。紳士アーサー・マンビーと結婚したメイドです。彼女はアーサーの影響を受け、日記や手紙を残しています。同じく、アーサーも手記を残しており、「メイド」「メイドと関係を持った上流階級の紳士の視点」、その双…

使用人・メイドさんの手記特集

久我が使用人の手記に手を出すようになったのは、様々な英書を読むうちに、共通する登場人物に気づいたからです。どうせならばその人たちの手記を読めば早い、と買い始めたところ、意外な面白さにはまってしまいました。 なぜ面白いのか? 端的に言えば、「…