ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

同人から生まれたメイド資料本というジャンル

WEB拍手にコメントをいただき、ありがとうございます。



これは制作している同人誌のキャッチコピーで、『エマ ヴィクトリアンガイド』に負けない資料同人誌を作っています、という気持ちの現れになります。



元々、ヴィクトリア朝メイドの資料という特殊な分野は、同人誌から生まれています。そもそも、メイドジャンルというものが同人から広がっています。森薫先生も、1997年ぐらいからメイドジャンルで活動されていました。



久我がこのジャンルに入ったのは2000年、しかし、それ以前から様々な資料系の同人誌が作られていました。「メイドさんの全盛時だった英国ヴィクトリア朝、実際はどうだったの?」という問いかけに、市販の本は回答を与えてくれませんでした。



その中で生まれた資料本の歴史に、最初に金字塔を打ち立てたのは、「制服学部メイドさん学科」さんの著作です。その完成度、作りこみ具合、こだわり方。こういうジャンルの本は、同人誌にしか無かったのです。



時は流れて2003年、商業レベルで初めて登場したヴィクトリア朝メイドさんの資料本が、『エマ ヴィクトリアンガイド』です。これを初めて読んだときの感想としては、同人誌の3巻紹介の箇所に書いていますが、「勝てるとは思わないが、部分的に負けないぐらいの資料本を作れている」というもので、それが、冒頭のキャッチコピーになりました。



時間は同じには流れず、今時点でこの言葉がそのまま通じるかわかりませんが、同人誌から生まれたジャンルであると思うからこそ、『エマ ヴィクトリアンガイド』と戦える同人誌でありたい、と思っています。