ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

DVD『MANOR HOUSE』

MANOR HOUSE』はこの日記を書いてから見ますが、一応、「字幕」つきなので、英語力に不安のある人にもお勧めできます。これを見たら、入手できる範囲の映像資料はほとんど不要だと思うぐらい、クオリティは高いです。



NHKで放送された19世紀の暮らしを再現するドキュメンタリーは、都市の中流階級でしたが、こちらは「カントリーハウス」です。キッチンもフランス・シェフがいて、本格的です。わざわざ氷を運び込んで、氷室も作っていました。



メイドさんは、大勢いるようです。1stハウスメイド:エマさん26歳(勝手に命名)、2ndハウスメイド23歳、それにキッチンメイドが30歳、これにアルバイトらしいスカラリーメイドや、雑用の子達が加わるみたいです。



ちょろっと総集編というのか、おまけ特典の映像を見ました。日々、ビデオカメラの前で何かしら話をするんですが、フットマンの青年とメイドが恋仲になっているようで、屋敷を車になぞらえての、「エドワード朝・あいのり」状態かもしれません。



これが執事かハウスキーパーに発覚したら、「失格」になるんでしょう。



リアルの恋人が途中参加したら大変なことになりそうですが、人生とプライバシーを切り売りする点では、かつての電波少年を思い出します。



屋敷には当然、主人階級がいます。彼らはリアル世界の実業家ファミリーです。一番年下の子供は見るからに生意気そうで(声も)、きっと使用人を奴隷のように扱う展開になるでしょう……



一言で言えば番組制作者、恐るべきです。幾らでこの仕事を引き受けたかは興味深いところではあります。