ヴィクトリア朝と屋敷とメイドさん

家事使用人研究者の久我真樹のブログです。主に英国ヴィクトリア朝の屋敷と、そこで働くメイドや執事などを紹介します。

早寝早起き

昨日は昼寝してさらに夜も早く寝たので、朝五時に起きました。で、そのまま作業を行い、スチュワードについてはほぼ完成しました。



と思いきや、「他に読み落としたところが無いかチェックしよう」と始めた矢先、見知らぬエピソードに遭遇しました。その資料を見て、驚きました。同時代にそこで働いていた使用人(執事や侍女)を自分が知っている屋敷にもかかわらず、その人の名前やエピソードは初見なのです。



「使用人」と「ランド・スチュワード」の資料は、被っていないようなのです。



室内で勤めるスタッフと、領地を管理するスチュワードはまったく別の次元なのだと、あらためて思い知りました。さらに引用元の参考文献を見ると、「スチュワード」単体で本が何冊も出ている雰囲気なのです。厳密にはLand AgentやEstate Managerという言葉になりますが、もう少し、別の角度での研究が必要そうです。



元々は、「貴族の暮らしを知りたい」と研究するうちに、屋敷での生活を支える使用人に興味を持ち、深く調べていました。それが終われば、当初の目的である貴族の研究に移行できると思っていましたが、まずその前に、「貴族と、領地を繋ぐスチュワード」「領地内で働く、暮らした人々」にも関心を広げないと、正確な理解が出来ないような気がします。



端的に言えば、「知りたい」のです、スチュワード的な観点を。



今回は今ある形で刊行しますが、「使用人の時代の終焉」の解説を終了した後は、その方向で続けてみようかなぁと考えています。題材としては読者を置き去りですが、置き去りにならないよう、無理にでも引き込めるような作りに仕上げようと思います。



その前に、冬の新刊を仕上げないといけませんが。